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ウルトラQ(3) ~東京丸の内のオフィス街に突如出現した巨大な植物の根は、朝の巡回パトロール中の警察官の命を奪った・・・ [ウルトラQ]

今回は第4話『マンモスフラワー』を取り上げます。

監修;円谷英二
脚本;金城哲夫・梶田興治
特技監督;川上景司
監督;梶田興治


◆東京丸の内にあるビルに、広告の仕事をもらいに行った万城目淳と一平は、巨大な何かがお濠に浮いているといううわさを聞いて現場へ向かった。ビルの出口で一平たちと偶然に会った江戸川由利子は、このビルだけを襲った謎の地震について取材中だった。

このビルだけを襲った地震の正体は何か?三人は、お濠で巨大な植物の根のようなものが、水面を打っているのを見た。多くの見物人や由利子たちにその水しぶきが飛んでかかるほど、その巨大な根は生命力に満ちていた。

先程のビルに戻ってみると、地下室で巨大な根のようなものが人を捕まえて血を吸っていた。うめく男性社員にまとわりついているのは、直径が50センチはあろうかと思われる程大きな植物の根だった。

万城目は、割ったビール瓶の破片でその巨大な根に切りつけて、捕まっていた男性社員を助けることに成功した。やがてビルの壁に亀裂が走り、巨大な根が姿を現した。屋上の床を突き破り、みるみる大きくなる植物の芽。

『バーン!』という大きな音と共に、直径が数十メートルはあるかと思われる巨大な花を咲かせるマンモスフラワー。毒花粉をふりまいて、自衛隊のビルの立ち入りを許さない。火炎放射器を携帯した自衛隊員が、ビル内の逃げ遅れた人達の救出に向かった。

一の谷博士が見解を示した。有史以前に生存した動物は、マンモスのように巨大であった。有史以前の植物が巨大であってもおかしくは無いだろう。2000年前のハスが芽をだし、花を咲かせた例もある。地殻の変動で有史以前の巨大植物が、芽を出したのかもしれない。

政府はこのマンモスフラワーを退治するために、一の谷博士と源田博士を中心とした対策本部を設置した。しかし源田博士は、研究のためにマンモスフラワーを1日だけ生かせないかと、協力を拒んだ。『今は少しでも早く、恐怖におののく都民を救うことが大切ではないのかね?』 

巨大植物を少しでも早く退治するために、源田博士の説得を試みる一の谷博士だった。火炎放射器で襲ってくる根を焼き払いながら、逃げ遅れた一平と女性社員を救出した自衛隊。

どんどん成長していくマンモスフラワーを見て、源田博士は自分の考えが間違っていたことを詫び、対策本部に再び協力を申し出た。それは、植物の生長に必要な空気中の炭酸ガスを固定して息の根を止めるという薬剤を散布する方法だった。

星川航空の万城目とともにセスナ機に乗りこむ源田博士。マンモスフラワーの上空を旋回するセスナ機から、巨大な花びらに向けて薬剤が散布された。やがて、溶けるようにしぼんでいくマンモスフラワー。『やったぞぉ』見物人たちの間に、歓声が広がっていく。

【ナレーション】自然界の生命のバランスが崩れたとき、可憐な草花でさえ怪物化しないという保証はないのです・・・(おわり)


★★★★★★★★★★★★
ウルトラQの代名詞とも言える『マンモスフラワー』 子供の頃テレビで見て怖いと思ったのが、このマンモスフラワーとペギラだった。白黒画面だから、かえって怖いという感じもあると思う。それとBGMが恐怖を引き立てている。緊迫感のあるBGM、最後に謎を投げかけるようなセリフにかぶるBGMなどなど。

お濠で巨大な根を眺めるシーンに、古谷敏氏が映っている。東宝の専属俳優なので、セリフもある。『おいおい、あんまり押すなよ』である。見物人の中では、唯一セリフがある役だ。東宝から多数の役者さんが参加していたのでやり易かったと、桜井浩子氏も以前話をしていた。
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ウルトラQ(4) ~「午前3時、また聞いたペギラ」謎のメモを残して野村隊員は消息を絶った [ウルトラQ]

今回は第5話『ペギラが来た!』を取り上げます。

監修;円谷英二
脚本;山田正弘
特技監督;川上景司
監督;野長瀬三摩地


◆三年前南極で失踪した野村隊員の足取りを探すため、万城目は南極越冬隊に参加していた。船上で隊長と歓談をしていると、突如上空を黒雲が覆って急激に気温が下がり始めた。この黒雲こそが、これから遭遇する恐ろしい出来事の前兆だった。

南極越冬隊基地に着いた万城目は、越冬隊長から野村隊員の書いた手帳を渡される。『午前3時、また聞いたペギラ』 謎の言葉を書き残して消息を絶った野村隊員の捜索の件を、隊長は一の谷博士から聞いて知っていたのだ。

すると突然、外気温度計が急激に下がり始め、温度計の針はマイナス100度を下回った。『信じられん!』隊長は、船から積み荷降ろしの作業をしていた隊員たちに緊急避難命令を出した。隊員全部に防寒服を着させたが、防寒服が役に立たないほどの寒さであった。

ひとり雪上車に乗っていた伊藤隊員は、雪上車ごと舞い上がり、消息不明になってしまった。緊急会議が招集された。ひとつ目は伊藤隊員の捜索、もうひとつは、全員が見たという「雪上車が紙のように舞い上がった」ことをどう解釈するかという点についてだ。

『あれはクレバスに落ちていく雪上車が、空に映ったのを見たんだ』
科学的な解釈で説明しようとする隊員は、あの現象を錯覚だと決め込んでいる。

野村隊員のメモを詳しく読んだ万城目は、「野村隊員の失踪当時も大寒波に襲われていること。生物学者でもある野村隊員が寒波の中で、学者として見逃せない何かを発見しそれを確認するために、午前3時に雪上車で出かけた」という仮説を立ててみた。

万城目は、彼の失踪とこの大寒波は関係があるのではないかと発言した。万城目は午前三時に出かけてみようと考え、雪上車に乗り込もうとしたところ、同じように行動する人物を、暗闇の中で目撃する。

久原(くはら)女医であった。彼女は行方不明の野村隊員のフィアンセだった。会議の様子を聞いていて、自分の眼で確かめたかったのだ。そこに行方不明だった伊藤隊員が帰ってきた。

瀕死の重傷を負った伊藤隊員はつぶやく。
『のむらさん・・・みた・・・』 

外が明るくなってから、久原女医は雪上車に乗って野村隊員を探しに出かけた。久原隊員がいないことに気付いた万城目と隊長たちは、久原隊員の雪上車のキャタピラの後を追った。昨日雪上車が舞い上がった付近で、雪に突っ込んでいる雪上車を発見する。

気を失っている久原隊員を見つけ、雪上車へ運んだ。久原隊員を守るように一匹の犬がいた。『サブロウじゃないか!』3年前に野村隊員と一緒にいなくなった犬だった。

そのすぐ近くの氷の中に、眠るように埋まっている野村隊員を発見する。スコップで掘り起こそうとしたその時、巨大な氷山のような怪物が咆哮(*)と共に姿を現し、口から冷凍光線を吐き出した。その瞬間無重力状態となり、雪上車もろとも4人は空中へ飛ばされてしまう。

(*)咆哮(ほうこう);猛獣などが吠えたけること、またはその声。

やがて万城目は久原隊員を見つけ、他のふたりも無事であった。『あれがペギラだったんだ』 万城目と久原隊員は、サブロウがペギラの近くで3年も生きていられた理由を考えていた。久原隊員は、サブロウの口に付いているコケに着目した。

コケを食べて生きていたサブロウを、ペギラは嫌って襲わなかったのではないか。久原女医がそのコケから抽出した「ペギミンH」を投与したアザラシが死んだことを報告、怪物ペギラにも効力があるのではないかという見込みに賭けることにした。

気象観測用ロケットに積んで、100メートルまで引きつけて撃つ。また気温が下がってきた。ペギラが来襲してきた。半目を見開いて咆哮するペギラ。ロケットは設置準備完了。スクリーンに映るペギラの姿に恐れおののき、急いでロケットを発射しようとする隊員。

『待て、チャンスは1回しかないんだ』

110メートル、105メートル、103メートル、『発射!』万城目がボタンを押すと、ペギラの鼻付近に命中! 大きな吠え声を出してこれを嫌がったペギラは、両翼をバタつかせるとスーッと浮上し、黒雲と共に去っていった。

『やぁ助かった、助かった!』
かくして巨大怪獣の脅威は去った。野村隊員の墓の前に、東京から持ってきた土をまく久原隊員。
『あなたの故郷の土なのよ・・・』

《ナレーション》どんな動物にも嫌いなものがひとつはあるものです。あなたがもし怪獣に襲われたら、まずはさておき、それを探すことです・・・(終わり)


★★★★★★★★★★★★
オープニングの、氷壁に向かって進む場面の船先が、絵であった。よく見ないと分からないほど、よく出来ている。今回の主人公・久原女医は、『ウルトラセブン』の名作『超兵器R1号』の女性科学者役の田村奈己氏である。

突っ込み所はいくつかあるが、一番気になるのは、重症で寝ている伊藤隊員が、怖い顔して久原女医を襲うような素振りをする場面が、意味不明。全体として、南極の氷壁や寒い感じがとてもよくできていると思う。やはり白黒画面が雰囲気作りに貢献しているなぁと、つくづく思う。
万城目淳の時計は、高級腕時計ロレックスであった。スゴイね!
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