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人造人間キカイダーの心(後編) ~特撮ヒーロー番組には人の心を教える義務があると思う [キカイダー対談・1]

土曜夜8時といえば、ドリフの全員集合。食べ物を粗末にするとか、変な流行語をマネして困るとか、低俗番組の代名詞だったが、その割にはどこの家庭でも見ていたことは、視聴率が物語っている。この番組の牙城を崩すことを目的に投入されたのが、人造人間キカイダーだった。

ところで筆者の父は、科学忍者隊ガッチャマンが好きだった。『この漫画は面白い』と、当時テレビを一緒に見ながらよく言っていたものだ。このことは、子供向けであってもしっかりした内容であれば、大人も楽しめる作品になるということだ。このキカイダーもそういう意気込みで作られた番組の一つだと、伴氏は回想している。

★★★★★★★★★★★★
(前回のつづき)
聞き手;
「放映当初は一話完結でいたが、途中から連続した番組になっていったことも大人向きと思わせる要因だったと思いますが・・・」

伴氏;
「あれも徐々にそういう展開になって行ったんだよね。脚本家の人達も熱が入ってきたのが分ったし、『ああ、みんな気合い入ってるなぁ』って実感しましたよ。先のストーリーは全然知らされてないから、こっちも『次はどうなるんだ?』って、ドキドキしてね(笑)」

聞き手;
「そして、最強の敵ハカイダーの登場となるわけですが・・・」

伴氏;
「ハカイダーはカッコよかったよなぁ~(笑)。悪の二枚目ヒーローだもんね、これはうかうかしていられないぞって思った。ハカイダーが出てきたことで脚本家の方達も力が入っていくのが分ったし、緊張感が出たね。キカイダーとハカイダーの関係を対等に、茶化さず真面目にとらえたのが良かったんだ。

サブロー役の真山譲次さんもクールでよかったし。ただサブローのしゃべりはちょっと甘ったるかったので、ハカイダーに変身後は飯塚昭三さんが吹き替えてたんじゃないかな、イメージ的にね。

どのキャラクターも役者さんが入れ込んで演技してるし、死んでるキャラはひとりもいなかった。もう何十年も役者してるけど、あんなに全員が生き生きとしているホン(脚本)は、無いよ!」

聞き手;
「ところで、人造人間キカイダー・ジ・アニメーションが制作、放送されましたが、ご覧になりましたか?」

伴氏;
「うん、まぁ見たけど。やっぱりアニメは役者の『眼』が見えてこないからね。アニメ版はそれはそれで一つの形だと思うけど、俺からすれば、あれはあくまで『キカイダーの一部分』なんだ。やっぱり生身の人間の演技を見せなきゃダメだよ。

『眼』は心の窓。みんあ携帯メールとかやってるけど、あれに心が感じられるかい?俺が子供だった頃と現在では、人間関係がどんどん希薄になってると思うんだ。お金で愛情だって買えるって言う人もいるけど、それは違う。

人間は『人間の心』をもう一度見直してみなきゃならないんだ。ハワイでキカイダーが放送された時に、視聴率は80パーセントを超えたってことは知ってるよね。老人から5歳の子供まで、世代を超えて愛されてる作品なんだ。

アメリカではキカイダーは子供番組の域を超えて、一つのドラマ、ビジュアル、そういった作品として評価されているんだよ。どういうわけか日本では、その事実について全然報道されていないんだけどね」

聞き手;
「70年代のゴールデンタイムでは毎日のように特撮番組が放送され、我々はジローや渡五郎から、正義や愛、人間を学びました。現在のゴールデンタイムは、お笑いやバラエティが独占してますが・・・」

伴氏;
「うん、ちょっと淋しいね。特撮は文化なんだ。制作側もテレビ局も、肝に銘じなきゃならないと思うんだよ。小さい子でも、きちんと見せるべきものは見せておかなきゃダメなんだ。特撮番組には子供達の感性を磨くすばらしさがあるんだから、せめて夕方に放送してほしい。

必ずしも正義を学ぶ必要はない。悪を見たっていいと思うんだ。大事なのは、『自分の心で考えて、自ら答えを出せるようになる』こと。特撮(ヒーロー)番組には、人の心を教える義務があると思う」


★★★★★★★★★★★★
キカイダーを演じた伴大介氏も、仮面ライダーV3を演じた宮内洋氏も、同様のことを言っている。『ヒーロー番組は、教育番組だ』と。正義を守るために自分の身を犠牲にして戦ったヒーローを演じた二人が言うのだから、説得力があると思う。

確かにバラエティ番組を見ても、正義を愛する心や悪を憎む心は育たたないだろう。番組を制作するにあたり人気や予算は大いに関係があるとは思うが、21世紀のこれからを担う子供たちの心を育てるという意味で、純粋で質のよいヒーロー番組を提供することが、その方面の仕事に携わる大人たちには望まれていることなのである。   (おわり)
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人造人間キカイダー ~二枚目のハカイダーに戸惑いを感じた! [キカイダー対談・1]

ハカイダー。このキャラクターはやがてひとり歩きして、ハカイダー自身が主人公として一つのドラマが作られるほど(『牙狼』の雨宮慶太監督によって映像化)に、魅力ある存在になっていった。ハカイダーの魅力が一番顕著なのは、ゼロワンの時よりもキカイダーの時であろう。

プロフェッサー・ギルが作り上げた人造人間なのにギルの言うことをきかなくなり、自分の使命であるキカイダー破壊を邪魔する者は、ギルのロボットであっても容赦しない。やがてプロフェッサーギル・ハカイダー・キカイダーの三つ巴の戦いに発展していく。

ハカイダーの能力はキカイダーを凌いでおり、そして何よりも光明寺博士の脳が頭部にあるため、キカイダーは安易に破壊できないという強みもある。子供番組にしては、内容が複雑な様相を呈しているのである。
今回はハカイダーの声を担当した、声優の飯塚昭三氏にインタビュー。

★★★★★★★★★★★★
飯塚氏;
「いやいや、このキカイダーっていう番組には『えっ?』ていう感じがあるんだよね。大体、怪獣その他のキャラクターをボクはゴッツン・ゴッツンやってきたわけでしょう、のどを痛めながら(苦笑)。で、いつもその妖怪・怪獣の姿・形に合わせて、しゃべるわけ。

グシャッとした奴なら、『グギャア~』っていう感じで。で、この話を頂いてハカイダーの絵を見たら、えらい二枚目や。『エッ?』って思っちゃったの。『この感じはどうやって出そうかなぁ』って、一瞬戸惑いがあったよ。

よし、俺はこのまま自分の声を作ろうとしないで、ちょっと七三に構えた形で、悪を認識しながらやればできるかなぁって思って取り組んだわけよね。この悪のイメージっていうのは、どっちかっていうと、二の線じゃない?二の線っていうのは、つまり仇役っていうのはね、声のトーンがちがうんだよ。

二枚目って言うのは、やっぱり声が高い。だけど仇役っていうか悪は、どっちかっていうと、個性的なニュアンスのある声質だとかしゃべり方だとかが要求されるでしょう?そういうところでやってきたわけだからね。

このハカイダーは二枚目だけど、高い声で気取ったしゃべり方は似合わないし、結局居直って、悪の気持ちを心の中に入れながら、二の線で行けばいいかなって。で、ある種の落ち着きというのかな?それが出たんだけれども」

「役に入るときには必ず、『こいつはどんな歩き方するんだろう?』とか『どういう振り返り方するんだろう?』『どんな飯食ってんだろう』って、考えるわけだよね。で、その動きと生活の中で、声を探るんですよ。

でもハカイダーの役の時には、そういうのとはまた違う、自分がまぁ町を歩いて振り向くのをちょっとカッコつけてやろうかな、っていう感じでやったんだよね。それが良かったか悪かったか・・・」

「次のギルハカイダーが出てきたときは、オッと思ったもん。フィルム観てイヤ~な気持ちしたんだよ、最初。それまでの自分のハカイダーへの思いみたいのが、ちょっと崩れだしたのね。それで平たく言えば、なんかこう捨て鉢な感じでやっちゃえ~てな感じにあのキャラクターを見たの。

これは『ボクのやってきたハカイダーではないな』と。それまでのハカイダーには共感あるけれども、次の奴には共感してないんだよ。それでなんか時代劇風になったっていうかさ。俺もショック受けたよ、あの変化にはね」

聞き手;
「当時の伴大介さん、池田駿介さんの印象はいかがでしたか?」

飯塚氏;
「伴君は新人という感じではなかったよね。非常に生真面目っていうか、余計なことはおしゃべりしないで、自分の役割に一所懸命になってて。池田君はさ、チョット遠慮がちっていうかさ、控えめな形で演じてたみたいよ。役者らしい感じじゃなくて、会社の課長、部長になっていく感じの人、礼儀正しくてすごくこう清潔な感じにみえたけどね」  (終わり)


★★★★★★★★★★★★
飯塚昭三氏はあらゆる悪のキャラクターの声をやっておられて、悪のイメージしか筆者には無い。あのつぶれたような低い声は、インパクトがあって忘れられない。だがどんなお顔だろうかとプロフィールを見てみると、これが・・・(笑)。いや失礼!ホントに良いオジサンです。いつまでもご活躍を期待しています。
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