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仮面ライダーアマゾン(1) ~演じる人はたいへんだ! [ライダー座談会]

今回は仮面ライダーアマゾンを取り上げようと思う。主演の岡崎徹氏は、残念ながら登場しない。仮面ライダーマニア3人とゲストの計4人による座談会という形で、仮面ライダーアマゾンを語る。不気味な異形のヒーロー、それが仮面ライダーアマゾンだ。

原点に立ち返ることを強く意識して、描かれた作品だという。ちなみに、前作品まで悪の首領の声を演じていた『納谷 悟朗』氏だが、アマゾンではナレーターを担当している。

主演の岡崎徹氏については、1974年に仮面ライダーアマゾンの主役(山本大介役)に抜擢されたが、アマゾン終了後の1976年、ドラマの撮影中にバイク事故で足を複雑骨折してしまう。長期入院の後、芸能界を引退している。


座談会
アナウンサー;
「アマゾンが好きっていう人が多いですね」

A氏;
「最初何の知識もなく仮面ライダー全集をパラパラと見ていて、最初に目に留まったのが、ルックスが個性的過ぎるアマゾンだったんです。主人公も服を着ずにパンツ1枚ですし。変身したら、モチーフはオオトカゲですし。ちょっと変な悲壮感が漂っているところが、愛おしく思えちゃってます」

アナウンサー;
「あえて異形な物という原点に返ろうしたシリーズですね」

B氏;
「ずーっとライダーシリーズが続いてきて、V3の次の仮面ライダーXなんかは、かなりスタイリッシュになりますよね。それでちょっと一度原点回帰を目指したと。それでかなり強烈に原点の部分を示唆してみたら、こうなったと。ただあんな感じですから、撮影はさぞ大変だったと思うんですよね」

C氏;
「聞いた話ですと、主役を演じてらした方は衣装が無く裸のロケだったので、蚊が大変だったということです」

B氏;
「あとね、身体の毛が濃くなったということを聞いたことあります」

A氏;
「アマゾンが好きだって言ったら、アマゾンが履いてるパンツのレプリカをくださった方がいて、家へ帰るとトランクス代わりにそれ履いてました(笑)」

B氏(女性);
「ちなみにそのパンツ、私も持ってるんです。アマゾンベルトを買うと、腕輪とアマゾン風パンツが付いてくるんですよ。それで夜中にコッソリ、アマゾン風パンツにベルトをして、(爪を立てて構える)ポーズをとったことがあります(笑)。

アナウンサー;
「どんな気持ちになりましたか?」

B氏(女性);
「自分自身はとても感動しますね。でもね、その瞬間に父が部屋に入ってきそうになってしまって、大さわぎになりかけて。父は急いで襖をしめて去って行って。我が家では、その事は無かったことになってます(笑)」

C氏;
「昆虫人間というものから脱皮して、新しい物に行こうとされて、それで赤斑オオトカゲ
(あかまだらおおとかげ)というモチーフで。そこにモチーフを持っていく所自体が、新しいことをやろうという挑戦ですよね。

デザインが決定するまでに色々なバリエーションがあるんですけれども、最後に至る前は結構気持ち悪いものがたくさんあって、最終的にあの形に落ち着いたら、やっぱりメジャーな形になったなという、ホッと感がありますよね。

宮内氏;
「ライダーっていうのは、いわゆるボディアクション、殴り・蹴りというカッコよさで来たものが、アマゾンに関しては殴り・蹴りではなくて、噛みつきとか寝技とか、そういうアクションになってましたよね。殺陣(たて)の違いが、ずいぶんありますよね」

(つづく)

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仮面ライダーアマゾン(2) ~セリフが少ない程、演じるのはたいへんだ! [ライダー座談会]

(前回からのつづき)
アナウンサー;
「そもそも企画書では、『仮面ライダーというものは、もともとはスマートでもなければ颯爽でもない、不気味で異形な物であった。原点である野獣性に立ち戻り、スマートでも優麗でもなく怪奇なライダーの力を強調していくことが、絶対の力となる』と書かれています。

あえてジャングルにいる獣のような戦い方をするっていう所を、前面に出しているわけです。そうすると宮内さんが仰るように、演じる方はたいへんですよね。あの動きは、通常の殺陣の型には無いですよね」

宮内氏;
「ん~~。どう~なんでしょうね(笑)?」

B氏(女性);
「(構えの時に)腰も落としてますから、それも相当辛そうですよね。アマゾンの中に何回も入られているのが、新堀和男さんといって、歴代のレッド、アカレンジャーからずっと演じてられている方で。時々見てると首が長いので、新堀さんだなってわかるんですよね」

宮内氏;
「そこまでわかるんですか!?」

A氏;
「台本を見てみたいと思いますね。(アマゾンの言葉は)片言じゃないですか。だから台本からイメージを膨らませるのは、役者としては相当たいへんだと思いますよ。セリフが少ない程、ある意味難しかったりしますからね(A氏は仮面ライダーファイズの主役を務めた方です(^^♪)」

宮内氏;
「うん、うん・・(うなずいてる)」

アナウンサー;
「コミュニケーションが日本語で十分に取れない主人公をあえて持ってきたというのは、どうなんでしょう・・・」

C氏;
「これだと、他の先輩ライダーが助けに来れないですよね。(言葉が通じないから)助けようがないなというか、誰も助けに来ないというのが見ていて孤独感を打ち出してて、新しいシリーズとしては異彩を放っていたんじゃないかと思いますね」

アナウンサー;
「社会の中でどうしても受け入れられない、うまく関係を結べないアマゾンの切なさ・辛さっていう所が、この物語の軸になっていくはずだったんだと思うんですが、アマゾンはこの後、路線を変更するんですよね」

B氏;
「そうですね。言葉が通じなくて裸っていうのが、子供たちから見ると、当時はあまりとっつき易くなかったみたいです。怖いのと、子供にとって、ヒーローはお兄さんであって欲しいと思うんですよね。

ところが言葉も『アマゾン、オコル』、『トリ、ワルクナイ』みたいな感じなので、子供のほうが、子供と同じ目線か下に見てしまうということで、あまり視聴率が振るわなかったと聞いてます(B氏は新聞記者です)」

アナウンサー;
「アマゾンはこのあと、マサヒコ君から徐々に日本語を習うことで日本語を覚えて、最後は日本語を習得して、スーツを着て南米に帰っていくんですよね。日本の文化にすっかり馴染んで、帰っていくわけですが・・・」

A氏;
「そうなんだ・・・。せっかく馴染んだのにもったいない!」      (おわり)


☆☆☆★★★☆☆☆★★★
平山亨氏の話では、『まったくのゼロからスタートした作品なので、先輩ライダーたちを登場させにくい』『なるべく次の展開までとっておくつもりだったので、スタートしてしばらくは必要ないと思っていたら、打ち切りが決まった』と語っているが、これは不人気による打ち切りではなく、放送局側が初めから決めていたこと(全24話と告知)であり、主要スタッフと現場スタッフには知らされていなかったらしい。

また平山亨氏は主演の岡崎徹氏と、半裸は3、4話くらいまでで、途中からはスーツを着せるという約束をしていたようだが、当時の放送局側が「そのまんまいきましょう」と半裸を推したため続行となり、岡崎氏は後の『仮面ライダーストロンガー』打ち上げ時に、『私は平山プロデューサーにダマされました』と語ったという。(笑)

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平成ライダーシリーズを語る(1) ~仮面ライダーは進化するヒーローだ [ライダー座談会]

◆1998(平成10)年、巨匠石ノ森章太郎氏が他界し、萬画(石ノ森氏は漫画→萬画宣言をした)で新作の仮面ライダーを読むことはできなくなった。そしてテレビシリーズの仮面ライダーも、1994年の『仮面ライダーJ(ジェイ)』を最後に、テレビ画面から消えてしまっていた。

そんな中、2000年1月に仮面ライダーは復活した。石ノ森氏の意志を、氏が亡くなった後もライダーに関わってきた人達が受け継ぎ、『平成仮面ライダー』シリーズとして復活した。『仮面ライダークウガ』から現在まで、毎年新しい『平成ライダー』が制作されている。

筆者もクウガが放送されるという情報を得たときは、心が躍ったものだ。フライデー誌だったろうか、写真週刊誌を買ったことを、覚えている。

石ノ森氏が書き残した、仮面ライダーの膨大な数のデザインがあるそうだ。石ノ森章太郎氏の晩年10年間にわたりアシスタントを務めた『早瀬マサト』氏が語る。現在は、平成仮面ライダーシリーズのキャラクターデザイン等を担当している。

早瀬氏;
「参考にする時もありますし、まったく新規で創るときもあります。書いてしまってから見直すと、このアイデアは同じだったねというものがあったりもします。キーワードとしては、『触覚・複眼・クラッシャー(口)』だと思ってるんですね。

ただそれを使ってしまうと同じものになってしまう訳ですから、それぞれどれかを抜いたりとかしつつ、やり繰りしてる感じですね。

石ノ森の萬画アシスタントとして入って、今でもアシスタントのつもりなんです。今でも石ノ森が(生きていれば)やったであろうことを、微力ながらアシストしてるわけです。ですから可能な限り、石ノ森のラインに近づけるように頑張ってるところです」

平成ライダーシリーズも昭和ライダーシリーズと同様、主人公が変身することによって大きなパワーを得て敵と戦う、このコンセプトは踏襲しながら、多様化する現代に適用する形で、毎年新しい設定が生み出されている。

それは携帯電話を使った変身だったり、電車に乗って時間を往来する能力だったり、一番最新のライダーは、バイクを降りてスポーツカーで行動するといった、子供にとって身近な物を変身(変身後)に取り込むというものだ。


◆昭和シリーズで長く助監督を務めていた長石多可男監督、昭和最後の仮面ライダー、ブラックからこの世界に入った田崎竜太監督が語る。

長石監督;
「今の時代にやるんだから、前と同じものをやるんじゃないんだよって事だよね。ライダーってのは、その時代、その時代にいなくちゃいけないっていう考え方。

今の時代では、弱い人・若者が変身することによって強くなれるんだってことでも、構わないと思うんですよ。不良にイジメられていても、変身することによって不良を叩きのめすっていう。だって30年前の社会状況と今とでは、空気感が違うんだから」

田崎監督;
「仮面ライダーシリーズって、新しいことに恐れず挑戦していくっていう『フロンティア・スピリット』が、オリジナルの1号2号ライダーの時から、あったと思ってるんですね。

例えば、『ライダーがカメラレンズに向かってパンチを繰り出すっていう映像を手持ちカメラで追っていくと、怪人の目から見た感じの映像になる』とか、今は当たり前になった『トランポリンを使った空中での宙返りシーン』は、仮面ライダーが最初だと思うんですよね。

それまでの等身大ヒーローには、無かったことなんです。新しいことに恐れず挑戦して、それを取り込んでいくっていう強さはぜひ真似したいし、受け継ぎたいと思っていて、いくつか新しい事に挑戦してきましたけども」

◆石ノ森のコンセプトを引き継ぎながら進化していくのが、平成ライダーであると田崎監督はいう。

田崎監督;
「『人間』っていう集合があって、そこからはみ出た『改造人間』っていうのがあって、その『改造人間』っていうグループからもはみ出しているのが、『仮面ライダー』なんです。仮面ライダー龍騎では、もしショッカーの怪人たちが本郷猛と同じような能力を持って仮面ライダーを名乗ったとしたら、どうなるのかなぁという所から発想して。

『仮面ライダー』って、同胞(同じ仲間・兄弟姉妹)と戦って、最後には創造主を打ち破っていく存在の話ですから。新しいシリーズを撮るときは、『最後には創造主を超えていく存在になる』っていう部分を意識してやってるつもりです」


「仮面ライダーは進化するヒーローだから、何をやってもいいんだ。それに対して(サイボーグ)009は変化しないというのが、父の中にはあったみたいです。だから仮面ライダーから昆虫デザインを捨て去ってもいいんです。いろんなライダーが出て来ていいんです。皆さんが応援してくれる限りは・・・」(石森プロ社長 小野寺章氏)
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
筆者は、平成仮面ライダーシリーズについては、555(ファイズ)を途中まで観て止めてしまったのだが、クウガが出現した時には、日曜の朝が楽しみであった。目新しかったのが、能力に特化した変身だ。色鮮やかでしかも武器の使用が特化していて、筆者は紫色のタイタンフォームが好きだった。

進化するヒーロー、仮面ライダー。大人の鑑賞に耐えられる番組に進化した。ウルトラマンはどうか?平成ウルトラマンシリーズもM78星雲の宇宙人という設定から脱却して、進化している。日本を代表するヒーローたちの今後に期待したい。
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