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ウルトラマンエース(1) [ウルトラマンA]

 遠く輝く夜空の星に
 ぼくらの願いがとどく時
 銀河連邦はるかに超えて
 光と共にやってくる

■第二期ウルトラブームで『帰ってきたウルトラマン』のあと番組として、故・市川森一氏がメインライターを務めた(正確には務めるはずだった)ウルトラマンAを取り上げます。『新マン』で坂田3兄弟の長兄役で出演していた岸田森氏が、ナレーターで出演しています!
第1回目は、第1話 『輝け!ウルトラ五兄弟』を取りあげます。

脚本;市川森一  
監督;筧 正典・満田かずほ
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

◆広島県福山市に、突如現れた怪獣。口から炎を吐きながら、建物を片っ端から破壊していく。地球防衛軍のジェット戦闘機隊が出撃してミサイル攻撃で応戦するが、怪獣の背中付近からミサイルが発射されて、戦闘機に次々に命中していく。

もう怪獣のミサイルが尽きたと判断した戦闘機隊リーダーは、怪獣の正面から攻撃しようとしたその時、ミサイルは怪獣の口中からも発射、防衛軍は遂に全滅してしまう。

地上では、エリザベス・ホームの子供達にパンを届けるために、今日も車でパンを運ぶ北斗星司という若者がいる。彼の運転する車が、怪獣の炎に焼かれた。怪獣は病院にも襲いかかった。白衣の天使、看護婦の南夕子は車椅子を押しながら、避難する病人たちを必死に励ましていた。

北斗星司は、ガレキの中でまだ元気だった。怪獣はエリザベス・ホームの方向へ向かっている。北斗はホームへ向かう途中で、車椅子が動かなくなって立ち往生している看護婦の南夕子をみかける。正義感の強い北斗はとっさに手伝いにいくが、怪獣はすぐそこまで迫っていた。

北斗は車椅子を動かして助けると、近くに止めてあったタンクローリーに乗り、怪獣に向かって一直線に突進していく。タンクローリーは怪獣にぶつかって大爆発を起こし、怪獣はその衝撃にたまらず、陽炎のようにゆらゆらと空間に消えてしまった。

怪獣は去ったが、タンクローリーが爆発した衝撃で北斗と南の二人の若者は命を落とし、ガレキの中で並ぶように横たわっていた。そのとき空のかなたから、赤と緑の火球が飛んできて、火球はひとつに合わさると五人のウルトラ戦士の姿がそこにあった。

ゾフィ、初代マン、新マン、セブン、そして初代マンと新マンの間には、ウルトラ五番目の弟・ウルトラマンエースがいる。得意のポーズで並ぶ勇士たち。

ウルトラマンエースが右手を高く掲げてつかんだ光を投げると、その光は北斗と南、それぞれの右手中指に飛んで、リングに変化した。

『銀河連邦の一員たるを示すウルトラリングを、今おまえたちに与えた。そのリングの光る時、おまえたちは私の与えた大いなる力を知るだろう・・・』

ウルトラマンエースはそう話しかけると、他の四兄弟と共に空の彼方へ飛んで行った。数日後、北斗と南のふたりは全滅した地球防衛軍に代わる新しい防衛組織TACに入隊すべく、故郷福山をあとにする。富士山のすそ野の地下に広がるTAC基地。

タックとは、テリブルモンスター・アタッキング・クルーのことで、頭文字を取ってそう呼ばれる。竜隊長以下、5人の精鋭で組織されている。今ここに、北斗と南がテストにパスして、新メンバーとして加わることになった。

竜隊長の言によれば、先日福山に出現した怪獣は、異次元から来た改造生物で「超獣」と呼ばれるべきものだと説明した。

超獣は、異次元人ヤプールが操っている。異次元を支配するヤプールは、今度は地球を支配しようとしていた。彼らが「ベロクロン」と呼ぶ超獣は、今度は東京タワー付近に出現した。ベロクロンは東京タワーを破壊し、都心のビルを次々に破壊していく。

TACの主力戦闘機であるタックアローが、ベロクロンにミサイル攻撃を加える。だがベロクロンもミサイル攻撃で応戦する。3機のタックアローが出撃したが、ベロクロンの両手の甲から出るミサイルで2機が撃墜されてしまった。北斗隊員が乗る1機だけが、奮戦している。

北斗のアローもベロクロンの吐く火炎を浴びて撃墜、脱出して北斗は地上攻撃に移る。TAC隊員専用車であるタックパンサーに乗った竜隊長他3人は、超獣に地上から接近して攻撃を仕掛ける。南隊員もその中にいた。

撃墜された2機のタックアローに乗っていた二人も合流し、地上攻撃チームはタックガンでベロクロンを攻撃するが、全く歯が立たない。近くの小学校がいま、ベロクロンに壊されようとしている。

その時、北斗のリングがピカっと光った。南のリングも光る。北斗はリングに向かってつぶやく。
『やい、大いなる力があるんなら今くれ!』

夕子も心の中で、北斗と同じことを叫んでいた。小学校の校庭で、互いを見つけるふたり。
『夕子!』
『星司さーん!』

ふたりは大空へ向かってジャンプし、空中で1回転して二人のリングが合わさった時、大いなる力、ウルトラマンエースが出現した!ベロクロンのミサイル攻撃にはびくともしないエース。

ベロクロンは、火炎攻撃でひるんだエースにさらに両手でリング光線を作り、エースの頭上から体にはめて動けなくしてしまう。

カラータイマーが、赤く点滅をはじめた。リング光線を解いたエースは、力を振り絞ってパンチレーザーをベロクロンの顔面に見舞った。岩石落としのあと、必殺のメタリウム光線を放ち、ついにとどめを刺した。

こうして、北斗と南の両隊員はウルトラマンエースからその力を授かり、異次元人ヤプールとのいつ終わるともわからぬ戦いが始まったのだ。 (おわり)


★★★★★★★★★★★★
筆者は当時、南夕子隊員にすごく憧れたものだ。美川隊員も今観るととても美しいのだが、当時はまるで目に入らなかった。ちなみに美川隊員は、除隊した後(笑)、銀座で喫茶店を営んでいるそうである。(これはホントの話)
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ウルトラマンエース(2) [ウルトラマンA]

 遠く輝く夜空の星に
 ぼくらの願いがとどく時
 銀河連邦はるかに超えて
 光と共にやってくる

今回は、第3話 『燃えろ!超獣地獄』を取りあげます。

脚本;田口成光  
監督;山際永三
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

◆TACとは、超獣攻撃隊のことである。南夕子隊員はタックアローに乗り、ひとりでパトロールに出発した。鬼が岳付近を飛行中に、黄色い帽子をかぶった少年が吊り橋で手を振っているのを南隊員は目撃する。思わず手を振り返して応える夕子。

その時、突然空が割れて、赤い裂け目から超獣が出現した。近くを飛んでいた旅客機が、その超獣のミサイル攻撃を受けて撃墜されてしまう。南隊員は超獣を攻撃しようとしたが、吊り橋に少年がいるのでためらってしまう。超獣は少年のいる吊り橋をたたき壊したあと、空の裂け目の中へと消えてしまう。

TAC隊員たちは旅客機墜落現場に行き、そこで南隊員に事情聴取する。少年が黄色い帽子を被っていたことを聞きだしたものの、隊長は南隊員を1週間の謹慎処分に処した。だが他の隊員が引き上げたあとも、北斗隊員はひとりで現場付近を捜索し、河原に落ちていた黄色い帽子を発見する。

北斗は南隊員の汚名を晴らすため、帽子に書かれた中森史郎という名の少年を探すべく、川の近くの民家を探しに行く。老夫婦の住む家に史郎少年も一緒に住んでいることを、突き止める北斗。だが、この家で酒をふるまわれ、勤務中でありながら北斗は酒を飲んでしまう。

そこに史郎少年が帰宅するが、北斗が少年に問いかけると、タックアローは見たが、超獣など見たことも無いと言う。しかも史郎少年は、北斗のタックガンをベルトから抜いて、北斗に向かって発砲する。身をかわした北斗は事無きを得たが、疑問に思う北斗。
『安全装置をかけておいたはずなのに・・・』

史郎少年宅から引き上げて帰投中の北斗は、タックアローの燃料がカラになっていることに気付く。これは南隊員が乗ってきたアローで、燃料は満タンにしてあるはずだ。しかたなく本部に連絡したあと、不時着するアロー。

だが着地点近くの交番で北斗の飲酒運転が露顕し、交番からTACに電話が入る。竜隊長から1週間の謹慎処分が下るが、北斗は叱られながらも、割れる空を目撃したこと、帽子の少年が何かを隠していることを、竜隊長に伝える。あの少年を探すため、謹慎中の北斗は走行中のバイクを止めて借り受け、先程訪問した民家へと向かった。

竜隊長たちは、南・北斗の両名が見た「空が割れる」という現象を調査する目的で、谷間の現場へ、タックファルコンで飛んだ。タックファルコンは、タックアローを格納している大型戦闘機である。現場に行くと、老夫婦のいる民家が火事なっていて、中で老夫婦が殺害されていた。

あの少年はヤプールが送りこんだ一角超獣バキシムで、用の無くなった老夫婦を殺害したのだった。民家で竜隊長たちと合流した北斗は、全員で少年を探す。だが少年はタックファルコンに火を付けて、火事にしてしまう。

北斗の謹慎を解いた竜隊長は、ファルコンの中に積んであるタックアローを飛ばして守るよう命令する。少年を見つけた竜隊長たちは、少年を墓地に追い詰めるが、少年はそこで超獣バキシムに変身すると、逆に襲ってきた。北斗は燃えるファルコンの格納庫からタックアローを発射させると、バキシムに向かい攻撃を仕掛ける。

だがヤプールの目標は、もぬけのカラのTAC基地に照準を合わせていた。バキシムは空を割って姿を消すと、TAC基地付近に出現した。基地には美川隊員と南隊員が残っている。本部が攻撃を受けていることを、美川隊員は竜隊長に連絡すると、南隊員の謹慎を解いてタックアローで出撃させた。

竜隊長の指示で、北斗の乗るタックアローは本部へと向かう。美川隊員は地上からエレクトロガンで攻撃をするが、超獣の足は止まらない。南隊員の乗るアローと北斗のアローが合流して、バキシムにロケット弾攻撃を仕掛ける。だが、バキシムの鼻先から出たロケット弾が南隊員のアローに被弾し、窮地に陥る。

その時、ふたりのリングが光る。ふたりはそれぞれのアローから同時に脱出すると、空中で変身。
『フライングタッチ!』

ウルトラマンエース登場!富士山を背景に、エースとバキシムの戦いが始まる。バキシムの両手から出す火焔攻撃を、バリヤーで防ぐエース。バキシムは頭の巨大な一角をミサイルのようにエースにむかって飛ばす。が、エースはそれを破壊すると、八つ裂き光輪を放ってバキシムの首を切り落とした。真っ赤な切り口をさらして、バキシムの巨体から首が飛んで落ちた。

バキシムに変身した史郎少年は老夫婦の本当の孫だが、バキシムが谷間に出現する3日前に、東京で両親と共に謎の事故死を遂げていたことが分った。侵略者はどんな方法で襲ってくるか分らない。竜隊長以下全隊員は、改めて襟を正すのだった。(おわり)


★★★★★★★★★★★★
山中隊員がうるさい奴だ、役柄だとは思うけど。逆に竜隊長は隊員を信頼しているのだろう、いつも穏やかだ。叱られていても怖くない(笑)。北斗は勤務中だと言いながらも酒を飲んでしまう、自制心の無いやっちゃ!(笑)

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ウルトラマンエース(3) [ウルトラマンA]

 遠く輝く夜空の星に
 ぼくらの願いがとどく時
 銀河連邦はるかに超えて
 光と共にやってくる

今回は、第4話 『三億年超獣出現!』を取りあげます。

脚本;市川森一  
監督;山際永三
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

◆古生代後期の魚類生物が生きたまま発見され、TACが護送することになった。生物進化の謎を突き止める意味でも、重要な任務だ。山中、北斗、南の三名は、タックパンサーで古代生物を載せたトラックの護送に就いた。だが途中でトラックは竜巻に巻き上げられて、古代魚類ごと行方不明になってしまう。

同じ頃、休暇をとった美川隊員は、美しい緑色のミニスカートのワンピースに身を包み、中学時代の同窓生で今は有名な劇画作家の、久里虫太郎(くり むしたろう)の家を訪問していた。2日前に同窓会の招待を電話で受けていたのだ。

『美人で秀才の美川のり子君。卒業式の日にラブレターを渡したら、封も切らずに突き返された。おぼえてるかい?』
久里はそのラブレターを、今も大事に持っていた。
『僕は執念深いんだ』

そのラブレターの封を切り、中を見る美川隊員。怪魚超獣ガランの絵が描いてあった。お酒を飲みながら、久里が制作途中だという劇画を眺めている美川隊員。そこにはトラックが竜巻に巻き上げられている絵が描かれていた。

もうここに来てから数十分が過ぎたが、誰ひとり久里邸には現れない。
『まだ誰も来ないわね・・・』
『招待したのは、君ひとりさ』

酒の中に薬を入れたのか、美川隊員の意識が遠くなっていく。
『そろそろ効いてきたようだね。ハハハハ・・・』

トラックの護送に失敗した山中達が帰投した。山中隊員から状況報告を聞かされた竜隊長は、異次元人が古代生物を盗んだものと判断し、非常態勢に入ることにした。一方、吉村隊員が美川隊員との定時交信をしたが、応答が無い。

今野隊員が、久里虫太郎邸で同窓会をやる話を聞いていたため、吉村・山中両隊員はタックパンサーで美川隊員の消息調査を、南隊員を本部に残して、竜隊長と今野・北斗隊員はタックファルコンでパトロールに出発した。

ヤプールは久里虫太郎の欲深さに目を付けて、彼に超能力を与えていた。久里が劇画に描くと、その通りに事柄が進むようになっていた。久里は美川隊員を自分のものにしようとして拉致し、同時に超獣ガランを使いTACを全滅させようと考えていた。

久里が中学時代に、古生代後期の魚類をヒントに描いた超獣ガラン。ヤプールはそれが実体となるように、古生代魚類をわざと発掘させて宇宙生物と融合し、超獣ガランを生み出した。

パトロール中のタックファルコンの前に、超獣ガランが出現、格納庫からタックアローを出撃させ、2機でガランを攻撃するが、何者かのテレパシーにより、操縦かんが利かなくなって戦闘不能に陥る。地上攻撃をしていた吉村・山中のタックガンも同様に操作できなくなり、退避を余儀なくされる。

久里が描いた絵が、現実になるのだ。ファルコンが故障したりタックガンが作動しなくなったのも、そのせいだった。久里が消しゴムでガランの絵を消すと、実体のガランも姿を消した。ヤプールは、人間の心の底に潜む欲望、執念、妄想を利用することを考えた。久里という男の欲望を使って、人類征服をしようと企んだ。

久里邸の屋根裏部屋に、後ろ手に縛られて監禁されている美川隊員。電波が届かない設備が施してあり、無線機も使えない。捜索して二日目に、ようやく久里邸を発見した吉村隊員は、久里虫太郎に美川隊員の消息を訊ねるが、昨日二次会へ行ったとウソを言われ、追い返されてしまう。

屋根裏部屋では、やっと縄をほどいた美川隊員が小型爆弾を仕掛けてドアを破壊したため、その爆発音で吉村隊員が気付き、久里虫太郎と格闘のすえ、美川隊員の救出に成功する。

久里は劇画で超獣ガランを描き、町を破壊し始めた。久里虫太郎の目的は、美川隊員を奪還することだ。一方、超獣が暴れる原因が自分にあることに責任を感じる美川隊員は、ガランと戦うためにタックアローで出撃していった。

あとを追って北斗隊員もタックアローで出撃するが、ガランにアローごと捕まってしまう。竜隊長たちと共に地上攻撃に参加している南隊員は、その様子を見てガランに向かって走っていく。
『星司さーん!』

その時、ふたりのリングが光り、北斗はアローから脱出、夕子は空へジャンプした。
『フライング タッチ!』

ウルトラマンエース参上!久里が、ガランの口から白煙を吐く絵を描く。エースに白煙が襲いかかる。エースはカラータイマーからタイマーショットを発射、ガランの右手を切り落とすと、机に向かって絵を描いていた久里虫太郎が、突然右腕を押さえて激しく苦しみだした。

ガランの痛みは、久里の痛みでもあったのだ。パンチレーザーが、ガランの左足に火をつけた。久里のズボンが燃え上がる。メタリウム光線でとどめを刺すと、久里邸は巨大な炎に包まれてしまう。

人間の欲望と妄想を操る異次元人。だが、誰の心の中にも醜い欲望や妄想はあるものだ。『誰の心の中にも棲みついている超獣を、異次元人は引っ張りだしただけなんだ』

美川隊員は、久里の描いたガランの絵にライターで火を付ける。灰皿の中で徐々に絵は燃えていき、完全に灰になった絵を見て、スッキリしたと言わんばかりの笑顔になる美川隊員だった。(おわり)


★★★★★★★★★★★★
今回の話は美川隊員が主人公だったが、美川隊員は実にお美しい。子供の頃は南隊員ばかり気になっていたけれど、ホント美川隊員の方が美しいなぁ。途中、久里虫太郎(演じたのはギョロ目の清水紘治氏です)とふたりきりになり、薬を飲まされてフラフラになったあたりは、かなり怪しい雰囲気プンプンだった・・・、あ、美川隊員危な~い!

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ウルトラマンエース(4) [ウルトラマンA]

今回は、第13話 『死刑!ウルトラ5兄弟』を取り上げます。

脚本;田口成光  
監督;吉野安雄
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

〖殺し屋超獣バラバ〗登場

◆早朝、自転車で朝刊配達する兄の後を追う幼い弟のショウジ。小学校低学年のショウジは、お小遣いをもらおうと兄の手伝いをしようとしていた。だが、兄と一緒に朝刊配達をしている途中で、二人は朝陽を浴びてまぼろしのように出現した超獣バラバに、襲われてしまう。

TACに通報しようと電話ボックスに入ったショウジと兄に、超獣の長く伸びた手が巻き付いてきた。兄はとっさにボックスの扉を開いてショウジを逃げしたが、兄は電話ボックスごとバラバに投げ飛ばされて地面に叩きつけられてしまう。

大好きな兄を超獣に殺されたショウジは、事故現場を捜査している警察官に何度も見たままを答えるが、警官はショウジの話を全く信じてくれない。
『違うんだよ。超獣の腕が伸びて電話ボックスを空に放り投げたんだってば。ウソじゃないよ!』

北斗と南の両隊員は、タックパンサーでK地区をパトロール中にその事故現場を通りかかる。懸命に訴えるショウジを見た北斗は、ただならぬ気配を感じる。だが、目撃者や超獣出現の証拠が無いため、TACの管轄外で手が出せないのだ。

ショウジは必死に食い下がろうとするが、警官は電話ボックスが倒れたための死亡事故として処理するのであった。

その頃、TAC基地の特殊レーザー光線を物体に当てて捕らえた不思議な映像を、隊員隊たちは見せられていた。マイナス宇宙に存在するゴルゴダ星の写真であった。薄気味悪いドクロのような形の星のゴルゴダ星。キリストが十字架に架けられたゴルゴダの丘から、その名は取られたと梶隊員は説明した。

電話ボックスの事故現場を去ったタックパンサーが引き続きパトロールをしていると、北斗と南のウルトラリングが光った。
『オレのウルトラリングが、光った!』
『ワタシのもよ・・・』

タックパンサーを停車させて空を見上げると、太陽の表面にウルトラサインが浮かびあがっていた。
『【ゴルゴダノ星ニ集マレ】。ウルトラ兄弟が呼んでいるぞ・・・』
『ゴルゴダの星に何かあったんだわ!』

ウルトラタッチで変身する二人。マイナス宇宙へ入るため、エースは光の速度を超えた。エースの周りの空間が鮮やかな色に輝いて、光速を超えてゴルゴダ星へ向かう。ゴルゴダ星に近づき、M78星雲からやって来た4人の兄たちを見つけ、敬礼をするエース。

ゴルゴダ星に最初に着地した初代マン。そしてゾフィ、セブン、新マン、エースの順に得意のポーズで構えるウルトラ5兄弟。
『エース、一体どうしたのだ?』
『ウルトラサインが上がったのです』

『ワタシはエースが呼んだのかと思った!』
『ボクが兄さんたちを?何のために?』
『君ではないのか・・・』
『では、誰が我々を呼んだのだ?』

初代マンとエースの会話が疑問を残したまま終わり、5人はこの星の不気味な岩肌に囲まれた周囲を見回す。と、そこには自分達の名がウルトラサインで刻まれた5本の十字架が立っているではないか!
『これはボクの十字架だ!』
『オレのもある!』

口ぐちにそう言って、それぞれが十字架の前に立っている。すると、雷鳴と共に十字架に仕掛けられた絶対零度の冷凍液が降り注いできた。たちまちウルトラ兄弟たちの身体に霜が降り、少しずつ兄弟たちの身体を真っ白に覆っていく。

異次元人ヤプールは、この瞬間を狙って超獣バラバを雨の中に出現させた。しかもヤプールは、放射能の混じった雨の中でバラバを暴れさせている。

TACの竜隊長は直ちにタックスペースで全員を出動させ、パトロール中の北斗・南両隊員を呼び出して現場へ急行させるよう美川隊員に指示が飛ぶ。だが、ウルトラマンエースに変身してゴルゴダ星にいる二人に、美川隊員の呼びかけは届かない。

その時ゴルゴダ星にいるエースの額に、地球からの光りが届く。
『エース、地球に超獣が出たぞ!』

初代マンは地球の危機に気付くが、5本の十字架の前で絶対零度の寒さにさらされたウルトラ兄弟たちは熱と光を奪われて、もうほとんどエネルギーが残っていなかった。エースにも、地球に帰るだけのエネルギーはもう無い。

そこで初代マンは、自分達のエネルギーをエースに分け与えるウルトラチャージを提案する。だが、エースはそれを拒否する。それによって兄たちが窮地に陥るからだ。

初代マンはエースの頬をたたいて、エースを諭すのだった。
『このままでは、ウルトラ5兄弟はここで死ぬことになる。だが、お前はまだ若い。兄さん達の分まで生きるんだ!』

エースを囲んだ4人はそれぞれ両手をつなぎ、エースを中心に回転をはじめると、七色の光が真ん中のエースに向かって移動していく。これがウルトラチャージだ。兄たちから飛行できるだけのエネルギーをもらい、兄たちを心配しながらも地球へ飛んで行くエース。

途端に4人のカラータイマーが一斉に鳴りだし、ゾフィ、初代マン、セブン、新マンは立っていられないほどに弱り果て、十字架に吸い寄せられて手足とクビにクサリが巻かれて、磔(はりつけ)にされてしまう。

超獣バラバが町を破壊している。ロケット弾もミサイルも通じないバラバには、ウルトラレ―ザーで攻撃するしかない。だがレーザー攻撃もさほど効かず、隊長機も山中機も次々と撃墜されてしまう。美川隊員は北斗・南両隊員との連絡をあきらめてタックアローで出撃してきたが、バラバが伸ばした腕に捕まってしまう。

兄たちからエネルギーをもらったエースが地球へ帰ってきた。タックパンサーで現場へ向かう北斗と南。だが現場に着いた二人は、美川隊員のタックアローが捕まっている状況を目にする。二人のウルトラリングが光る!
『デュワー!』
『デュワー!』

空中タッチしたふたりはエースに変身して、タックアローを救出した。バラバは頭部に付いている巨大なナイフを飛ばして、エースを襲う。だがそれを受け止めたエースは、逆にそのナイフでバラバにとどめを刺そうとする。
『やめろ!ウルトラマンエース。これを見るがいい』

バラバの邪魔をすれば4兄弟の命は無いと、異次元人ヤプールはゴルゴダ星で磔(はりつけ)にされた4兄弟の姿を空に映し出し、エースを脅しにかかった。手出しができないエースにバラバの巨大なナイフが突き刺さり、エースの姿は消えてしまう。

ウルトラマンエースは倒れ、超獣バラバはふたたび町を破壊しはじめる。北斗と南は瓦礫の下で倒れたまま動かない。エースの運命は?そして、ゴルゴダ星に捕らわれているウルトラ4兄弟の運命は? (つづく)


★★★★★★★★★★★★
特撮班と本編班の息が合ってないのか、それとも手抜きなのか・・・。超獣バラバが放射能の雨の中を登場しているのに、TAC隊員達は青空の下で戦っている。雨が全然降っていないのだ。

こういったことは、「帰ってきたウルトラマン」までのウルトラシリーズでは、ほとんどなかったことだ。とくに第1期ウルトラシリーズなら、円谷英二が許さないだろう。ちょっとしたことではあるが、子供番組だからという感覚があったならば、とても残念なことである。
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