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ウルトラマンエース(4) [ウルトラマンA]

今回は、第13話 『死刑!ウルトラ5兄弟』を取り上げます。

脚本;田口成光  
監督;吉野安雄
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

〖殺し屋超獣バラバ〗登場

◆早朝、自転車で朝刊配達する兄の後を追う幼い弟のショウジ。小学校低学年のショウジは、お小遣いをもらおうと兄の手伝いをしようとしていた。だが、兄と一緒に朝刊配達をしている途中で、二人は朝陽を浴びてまぼろしのように出現した超獣バラバに、襲われてしまう。

TACに通報しようと電話ボックスに入ったショウジと兄に、超獣の長く伸びた手が巻き付いてきた。兄はとっさにボックスの扉を開いてショウジを逃げしたが、兄は電話ボックスごとバラバに投げ飛ばされて地面に叩きつけられてしまう。

大好きな兄を超獣に殺されたショウジは、事故現場を捜査している警察官に何度も見たままを答えるが、警官はショウジの話を全く信じてくれない。
『違うんだよ。超獣の腕が伸びて電話ボックスを空に放り投げたんだってば。ウソじゃないよ!』

北斗と南の両隊員は、タックパンサーでK地区をパトロール中にその事故現場を通りかかる。懸命に訴えるショウジを見た北斗は、ただならぬ気配を感じる。だが、目撃者や超獣出現の証拠が無いため、TACの管轄外で手が出せないのだ。

ショウジは必死に食い下がろうとするが、警官は電話ボックスが倒れたための死亡事故として処理するのであった。

その頃、TAC基地の特殊レーザー光線を物体に当てて捕らえた不思議な映像を、隊員隊たちは見せられていた。マイナス宇宙に存在するゴルゴダ星の写真であった。薄気味悪いドクロのような形の星のゴルゴダ星。キリストが十字架に架けられたゴルゴダの丘から、その名は取られたと梶隊員は説明した。

電話ボックスの事故現場を去ったタックパンサーが引き続きパトロールをしていると、北斗と南のウルトラリングが光った。
『オレのウルトラリングが、光った!』
『ワタシのもよ・・・』

タックパンサーを停車させて空を見上げると、太陽の表面にウルトラサインが浮かびあがっていた。
『【ゴルゴダノ星ニ集マレ】。ウルトラ兄弟が呼んでいるぞ・・・』
『ゴルゴダの星に何かあったんだわ!』

ウルトラタッチで変身する二人。マイナス宇宙へ入るため、エースは光の速度を超えた。エースの周りの空間が鮮やかな色に輝いて、光速を超えてゴルゴダ星へ向かう。ゴルゴダ星に近づき、M78星雲からやって来た4人の兄たちを見つけ、敬礼をするエース。

ゴルゴダ星に最初に着地した初代マン。そしてゾフィ、セブン、新マン、エースの順に得意のポーズで構えるウルトラ5兄弟。
『エース、一体どうしたのだ?』
『ウルトラサインが上がったのです』

『ワタシはエースが呼んだのかと思った!』
『ボクが兄さんたちを?何のために?』
『君ではないのか・・・』
『では、誰が我々を呼んだのだ?』

初代マンとエースの会話が疑問を残したまま終わり、5人はこの星の不気味な岩肌に囲まれた周囲を見回す。と、そこには自分達の名がウルトラサインで刻まれた5本の十字架が立っているではないか!
『これはボクの十字架だ!』
『オレのもある!』

口ぐちにそう言って、それぞれが十字架の前に立っている。すると、雷鳴と共に十字架に仕掛けられた絶対零度の冷凍液が降り注いできた。たちまちウルトラ兄弟たちの身体に霜が降り、少しずつ兄弟たちの身体を真っ白に覆っていく。

異次元人ヤプールは、この瞬間を狙って超獣バラバを雨の中に出現させた。しかもヤプールは、放射能の混じった雨の中でバラバを暴れさせている。

TACの竜隊長は直ちにタックスペースで全員を出動させ、パトロール中の北斗・南両隊員を呼び出して現場へ急行させるよう美川隊員に指示が飛ぶ。だが、ウルトラマンエースに変身してゴルゴダ星にいる二人に、美川隊員の呼びかけは届かない。

その時ゴルゴダ星にいるエースの額に、地球からの光りが届く。
『エース、地球に超獣が出たぞ!』

初代マンは地球の危機に気付くが、5本の十字架の前で絶対零度の寒さにさらされたウルトラ兄弟たちは熱と光を奪われて、もうほとんどエネルギーが残っていなかった。エースにも、地球に帰るだけのエネルギーはもう無い。

そこで初代マンは、自分達のエネルギーをエースに分け与えるウルトラチャージを提案する。だが、エースはそれを拒否する。それによって兄たちが窮地に陥るからだ。

初代マンはエースの頬をたたいて、エースを諭すのだった。
『このままでは、ウルトラ5兄弟はここで死ぬことになる。だが、お前はまだ若い。兄さん達の分まで生きるんだ!』

エースを囲んだ4人はそれぞれ両手をつなぎ、エースを中心に回転をはじめると、七色の光が真ん中のエースに向かって移動していく。これがウルトラチャージだ。兄たちから飛行できるだけのエネルギーをもらい、兄たちを心配しながらも地球へ飛んで行くエース。

途端に4人のカラータイマーが一斉に鳴りだし、ゾフィ、初代マン、セブン、新マンは立っていられないほどに弱り果て、十字架に吸い寄せられて手足とクビにクサリが巻かれて、磔(はりつけ)にされてしまう。

超獣バラバが町を破壊している。ロケット弾もミサイルも通じないバラバには、ウルトラレ―ザーで攻撃するしかない。だがレーザー攻撃もさほど効かず、隊長機も山中機も次々と撃墜されてしまう。美川隊員は北斗・南両隊員との連絡をあきらめてタックアローで出撃してきたが、バラバが伸ばした腕に捕まってしまう。

兄たちからエネルギーをもらったエースが地球へ帰ってきた。タックパンサーで現場へ向かう北斗と南。だが現場に着いた二人は、美川隊員のタックアローが捕まっている状況を目にする。二人のウルトラリングが光る!
『デュワー!』
『デュワー!』

空中タッチしたふたりはエースに変身して、タックアローを救出した。バラバは頭部に付いている巨大なナイフを飛ばして、エースを襲う。だがそれを受け止めたエースは、逆にそのナイフでバラバにとどめを刺そうとする。
『やめろ!ウルトラマンエース。これを見るがいい』

バラバの邪魔をすれば4兄弟の命は無いと、異次元人ヤプールはゴルゴダ星で磔(はりつけ)にされた4兄弟の姿を空に映し出し、エースを脅しにかかった。手出しができないエースにバラバの巨大なナイフが突き刺さり、エースの姿は消えてしまう。

ウルトラマンエースは倒れ、超獣バラバはふたたび町を破壊しはじめる。北斗と南は瓦礫の下で倒れたまま動かない。エースの運命は?そして、ゴルゴダ星に捕らわれているウルトラ4兄弟の運命は? (つづく)


★★★★★★★★★★★★
特撮班と本編班の息が合ってないのか、それとも手抜きなのか・・・。超獣バラバが放射能の雨の中を登場しているのに、TAC隊員達は青空の下で戦っている。雨が全然降っていないのだ。

こういったことは、「帰ってきたウルトラマン」までのウルトラシリーズでは、ほとんどなかったことだ。とくに第1期ウルトラシリーズなら、円谷英二が許さないだろう。ちょっとしたことではあるが、子供番組だからという感覚があったならば、とても残念なことである。
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ウルトラマンエース(5) [ウルトラマンA]

今回は、第14話 『銀河に散った5つの星』を取り上げます。

脚本;市川森一  
監督;吉野安雄
特殊技術;佐川和夫
ナレーター;岸田 森

〖殺し屋超獣バラバ〗
〖異次元超人エースキラー〗登場

【前回までの話・・・異次元人ヤプールに、ニセのウルトラサインでゴルゴダ星におびき出されたウルトラ4兄弟とウルトラマンエース。ワナにはまり、十字架に架けられる直前に兄たちからエネルギーをもらったエースは、地球へ戻っていく。だが、兄たちの命がヤプール人に握られているため、超獣バラバの前にエースは敗れてしまう・・・】


◆北斗と南の両隊員は、TACによって救出された。なんとしてでもゴルゴダ星に捕まっているウルトラ4兄弟を救うことを誓う北斗。TAC国際本部から、タカクラ司令官が極東本部に到着する。

訪問目的は、超光速ミサイルナンバー7を使って、ゴルゴダ星を爆破するという本部の決定事項を実行しに来たのだ。まず、ゴルゴダ星に捕まっているウルトラ4兄弟の救出を主張する北斗。

北斗は、彼等が長年にわたり地球を侵略者の手から守ってくれたことを挙げて彼等の救出を主張するが、「多少の犠牲はやむをえない」と司令官に却下されてしまう。本部の決定事項には従わざるをえないと、竜隊長は言う。

その日から5日後の7月6日に超光速ミサイル・ナンバー7を完成させ発射するよう、司令官命令が下されてしまう。

超光速ミサイル・ナンバー7は、光より速いスピードでマイナス宇宙へ突入するロケットで、2段式有人ミサイルである。先端の第1ロケットに人間が乗り込み宇宙まで誘導し、目標付近で第1ロケットを切り離し、第2ロケットが光速を超えてマイナス宇宙へ飛び込む仕掛けであった。

一方ゴルゴダ星では、ウルトラマンエースの刺客に差し向ける超人が、ヤプール人によって誕生しようとしていた。超人エースキラーはウルトラ4兄弟のエネルギーを吸収し、それらを武器としてエースに挑む恐ろしい超人であった。

初代マンからはスペシウムエネルギーを、セブンからはエメリュームエネルギーを、ゾフィからはM87光線を、そして新マンからはウルトラブレスレットを奪い、両眼が緑色にらんらんと光り輝くエースキラーは完成した。

ウルトラ4兄弟の力を得たエースキラーは、4兄弟の目の前で、ヤプールの科学が造り上げたニセウルトラマンエースと戦うのだった。ウルトラ兄弟たちの必殺光線を次々と受け、苦しみもがくニセ・エースは、M87光線を受けて大爆発してしまう。

超光速ミサイルは完成した。タカクラ司令官は、ミサイル搭乗者に北斗を指名する。司令官は体力・耐久テストのデータからコンピュータがはじき出した人選だと言い、他の隊員ではダメだと力説する。北斗をかばう他の隊員達は自分が適任であると買って出るが、司令官は断じて聞く耳を持たなかった。

ミサイルは5時間後に、北斗を乗せて発射することが決定した。山中隊員は司令官を罵り、司令官に背いた北斗への報復だと言って、土壇場での身代りを進言する。だが北斗は、ウルトラ兄弟を死地に追い込む役目を他の隊員にやらせたくは無かった。

覚悟を決めての搭乗であった。竜隊長が握手をして、北斗を送り出す。宇宙服とヘルメットを身に着け、発射の合図を待つ北斗。
『3、2、1、ゼロ・・・』

轟音と共にTAC基地を発射したミサイル・ナンバー7。大気圏を突破したナンバー7は、6万キロ前方にゴルゴダ星を確認し、北斗は第1ロケット切り離しスタンバイに入る。
『切り離せ!』

司令官の言葉に、北斗は意を決して切り離しスイッチを押す。だが、スイッチが作動しない。竜隊長が、落ちついてもう一度レバーを押すよう指示するが、何度やっても駄目であった。大気圏を突破する時の衝撃で、接続回路が切れてしまっていた。

すると、タカクラ司令官はマイクに向かい、予定は変更せず北斗隊員がロケットを操作して、そのまま超光速でゴルゴダ星へ突っ込むように指示するのであった。
『北斗、その必要は無い。ただちにロケットを地球へ帰還せよ!』

竜隊長は司令官に逆らい、それを拒絶した。
『TAC隊員の命を預かっているのは、この私です。これから先は、私が指揮を執る!』

TAC本部の計画はこの時点で失敗している。この欠陥ミサイルの設計図を持って本部へ帰るよう、タカクラ司令官に迫る竜隊長。再度竜隊長は、北斗に帰還するよう命令する。

だが、北斗は最初からウルトラ兄弟と共に死ぬつもりでいた。
『みんな、やめてください。俺は行きます。隊長、申し訳ありません。作戦は実行します』

タカクラ司令官はTAC隊員全員から詰め寄られて、作戦室からたたき出されてしまう。と、その時、超獣出現の警報が作戦室内に鳴動する。竜隊長の声が響く。
『よーし。みんな、出動だ!』

南隊員を一人残して、タックアローとタックファルコンで出撃する隊員達。本部では、南隊員が画面に映る北斗の姿を見ていた。北斗の側からは、夕子の姿は見えない。二人のウルトラリングが光る!
『星司さん、手を出して!』

二人の思いが二次元世界を超越した!画面に差し出された北斗の右手のひらに、夕子が差し出す右手のひらが重なり合った!瞬間、まぶしい光と共に、ウルトラマンエースがロケット・ナンバー7から飛び出してきた。

エースはパンチレーザーでロケットを破壊すると、ゴルゴダ星に降り立った。そして兄たちの十字架の前に立ち、自分も一緒に死ぬと言い出す。そこにはエースを待ち構えていた超人エースキラーがいた。

まだ意識のある兄たちは、エースがニセ・エースと同じ運命になることを恐れた。4兄弟の力を持つエースキラーにエースは勝てない。ジワジワとエースキラーに追い詰められていくエース。

その時、ウルトラ4兄弟のカラータイマー(セブンはビームランプ)から、4本の光がエースの頭部へ放射された。そして、それは頭部のツノに空いたホール(穴)にエネルギーのかたまりとなって集まった。これがゾフィ、初代マン、セブン、新マンが与えた切り札「スペースQ」だ!

エースは、このエネルギーのかたまりを七色に光る球状にしてエースキラーへ投げつけると、エースキラーは木っ端みじんに吹き飛んでしまった。

ウルトラ兄弟の殺害に失敗したヤプール人は、ゴルゴダ星を爆破した。だが一瞬早く、5兄弟は脱出に成功する。ウルトラ4兄弟と別れたエースは、地球へ向かった。

バラバはTACの戦闘機をすべて撃墜していた。地球に戻ったエースは、決戦をバラバに挑む。バラバの頭上に付いたナイフがエースに向かって飛んで行くが、両手の平でそれをつかみ取ったエースは、バラバの腹部めがけて投げ返す。

激しく血しぶきをあげるバラバは、ショックで目玉が飛び出てしまう(笑)。エースはバラバの右手のノコギリを奪い取り、それを使って首を切り落とした。ドドーンと地響きをあげて倒れる胴体。
『エースが勝った!バンザーイ』
戦いをじっと見守っていたショウジは、死んだ兄の敵討ちをしてくれたエースに感謝していた。

その晩は、7月7日七夕。年に一度、天の川で牽牛と織姫が出会う日であり、北斗と夕子の誕生日でもある。竜隊長は北斗と夕子の名前入りのバースディケーキ買って、隊員達と共に二人の帰りを待っていた。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
今回の竜隊長は男気のある、信頼できる隊長像を見せてくれた。竜隊長の面白い所を発見。超獣出現で、隊長が出撃命令を隊員達に出す時のお顔が、とても楽しそうなんだよ!これから仲間と飲みにでも行くような、楽しそうな顔をするんだな、これが!

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ウルトラマンエース(6) [ウルトラマンA]

今回は、第5話 『大蟻超獣対ウルトラ兄弟』を取り上げます。

脚本;上原正三  
特殊技術;大平 隆
監督;真船 禎
ナレーター;岸田 森

〖大蟻超獣アリブンタ〗
〖ギロン人〗    登場    

◆ある日、青い空が突然ガラスの板のように音も無く割れて、巨大な緑色の眼が人間世界を覗きこんでいた。その眼は、人間の女性だけを物色していた。だが、誰一人そのことに気付く者はいなかった。

しばらくすると、遊園地のコーヒーカップに一人で乗っていた赤いワンピースの女性のカップだけが、突然蟻地獄のようにすり鉢状の砂地に変わってしまった。
『きゃあー、助けてぇー!』

女性はその蟻地獄の中心に向かってずるずると引きずり込まれ、沈んで見えなくなってしまった。女性が見えなくなると、女性が乗っていたはずのカップだけが、誰も乗っていない状態で動き続けていた。周囲にいた人達はその様子に気付いたものの、一瞬のことで助けようがなかった。

その事件はすぐTACに通報され、女性がいなくなったコーヒーカップの周辺は、徹底的にTACによって調査された。だが、TACは何も発見することができなかった。

『みんな、夢をみてたんだよ』
と言う者。
『何を言っているんだ。あれは夢じゃない、現実だ!』
と言う者。

北斗と吉村は何か違和感を感じていたが、今野と山中は陽気のせいにして、現場を去ってしまうのだった。だが、他日の夜。恋人を送り届けた男性の目の前で、女性が急に出来た蟻地獄に落ちて、あっという間に地中に引きずり込まれる事件が起きる。

今度は竜隊長自らが現場に出向き、恋人の男性の証言をもとに、地面を徹底的に掘り返してみるのだった。だが、何も出ては来なかった。

北斗と南は、異次元人ヤプールのしわざにちがいないと意見を出すが、竜隊長が警視庁との合同捜査会議に出席して、この事件は警視庁が引き継ぐことに決まったことを、隊員全員に報告した。

この事件の犯人は、ホログラフィを使って現場を蟻地獄のように見せかけ、女性を誘拐したとの見方を警視庁はしていた。誘拐された女性は皆、血液型がO型であることから、犯人は多量のO型血液を必要として犯行に及んだものとみていた。このホログラフィ説を覆すだけの証拠が無い限りは、TACは手を引くことに決まったのであった。

たくさんの人が歩いている銀座の歩行者天国を、北斗と南の両名は歩いていた。今日は二人とも、TACの休暇日であった。たくさんの買い物をした夕子は、買い物の箱を全部征北斗に持たせて、歩行者天国を楽しそうに歩いていた。

すると突然、夕子の周囲が蟻地獄になって、夕子はズルズルとその中心部へ引きずり込まれていくのだった。
『きゃあー、星司さーん!』

必死に手を伸ばす夕子を見て、北斗は買い物の箱を放り投げると、ジャンプして夕子の手をつかみ、グイと引き上げた。そして引っ張る勢いで夕子と共に、その蟻地獄を抜け出すことが出来た。だが、不幸にもその近くにいた別の女性が、蟻地獄に吸い込まれて姿が見えなくなってしまった。

二人は近くにある地下鉄入口の階段を降りると、今夕子が吸い込まれた辺りの場所まで地下道を走った。だが、その辺りは何の異常も発見されなかった。北斗も夕子も蟻地獄に吸い込まれた瞬間に、巨大な蟻のような生物を見ていた。今回狙われた夕子の血液型も、やはりO型なのであった。

竜隊長は、今回の南隊員が狙われた事でTACの出動も考えていたが、踏み切れずにいた。そんなとき、地下鉄が超獣に襲われる事件が起きた。巨大なアリのような超獣が、地下を走る地下鉄のトンネルに巨大な穴をあけ、線路を蟻酸で溶かして、脱線した電車を襲撃したのだ。

脱線した車両に向かって、口から蟻酸を吐く超獣アリブンタは、車両はおろか人間まで溶かしてしまう恐ろしい超獣だった。

竜隊長は現場を見て、基地からタックビルに出撃指令を出した。タックビルは、地底深くもぐるために先端にドリルが付いた大型戦車だ。竜隊長は美川、今野の両名と共にタックビルで地底に潜り、超獣をロケット弾で攻撃する。地上に這い出てきた超獣を、地上待機している山中、北斗、南が攻撃する作戦だ。

先端のドリルが回転し、地底80メートルまで潜ったタックビルは、巨大なアリの巣にいるアリブンタを発見すると、ロケット弾を叩き込んだ。しかしロケット弾攻撃は効果が無く、逆にタックビルは襲われて車体に損傷を受けてしまう。

暗闇で懐中電灯の灯りを頼りに、必死で故障個所を直す竜隊長。だが、あと1時間ほどで酸素は底をついてしまう。北斗は、夕子に頼む。地底に潜る技術を知らないウルトラマンAが地底に潜る方法、それは夕子が囮になって蟻地獄に落ちることだ。
『蟻地獄に、堕ちろっていうの?』

命がけのこの方法に躊躇する夕子。もちろんその時に北斗も一緒に飛び込む。
『夕子、勇気を出すんだ!』

私服に着替え、街中を歩く夕子。その後を追う北斗。国会議事堂付近の横断歩道を歩いている時、突然砂嵐が舞って蟻地獄が出現した。
『きゃあー、星司さーん!』
『でぇあー』

蟻地獄の中心に引き込まれる夕子めがけてジャンプした北斗は、夕子のすぐ横に並んで、中心部に向かって引き込まれていった。二人の右手中指のリングが光り輝くと、ウルトラマンAが出現した。蟻地獄の中心部の真下に超獣アリブンタがいた。

ウルトラマンAとアリブンタの決斗が始まる。口から蟻酸を吐くアリブンタ、それを避けると今度はメタリウム光線がアリブンタの顔面にヒットした。

ところがどうしたことか、アリブンタが姿を消した。
『仕掛けた罠に、まんまとハマったな、ウルトラマンA!』

不気味な声を出して、ギロン人が出現した。
『アリブンタはO型の血液が好物なのだ。東京はエサが多い。おかげでたくましく育ってくれた!ワハハハ・・・』

エースがいるこの地底の空洞には、巨大な針の山が天井と地面に生えている。エースの頭上から降りてきた針の山と地面のそれとでサンドイッチになり、身動きできなくなったエース。

針の山には電流が流れ、徐々にエースを押しつぶすように下がってくる。
『このままでは、TACも東京も全滅してしまう・・・何とかしなければ!』

エースはこのピンチを切り抜ける最後の手段として、ウルトラサインをM78星雲に向けて放った。このウルトラサインを受けて、遥か彼方からゾフィが飛んできた!地球に着いたゾフィは、さらに回転しながら土煙をあげて地底に向かって突き進んでいく。

『ゾフィ兄さん!』
地底にできた巨大な空洞に着いたゾフィは、そこでエースを見つけると、右手首にはめているブレスレットで、エースを閉じ込めているギロン人のワナを破壊した。

『タックビル号は、私が救助する』
ゾフィはそう言って、右手首のブレスレットをエースに渡して、地上へ行くように促した。地上では、エースをワナに閉じ込めたギロン人とアリブンタの猛攻撃が始まっていた。地上で待機していたTACの山中と吉村の反撃は、ほとんど効果が無い。

ゾフィからもらったブレスレットでエネルギー補給をしたエースは、アリブンタとギロン人に向かっていく。だが、邪悪なギロン人と巨体のアリブンタが相手では、エースに勝ち目はない。しかし、タックビルを運んで地底からゾフィが出現し、タックビルを安全な場所に置いて参戦するゾフィ。

ゾフィはアリブンタの頭を、エースはギロン人の頭を抱えながら、互いを勢いよくぶつけると、2つの巨体が大きな音を立てて崩れ落ちた。ゾフィとエースの勝利だ!
『ありがとう、ゾフィ兄さん!』
『さようなら、ウルトラマンエース』

エースはゾフィにブレスレットを返すと、二人の勇士は一緒に飛び去っていく。タックビルに乗っていた竜隊長達も無事で、飛び去って行くエースとゾフィを見送っていた。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
ウルトラマンAに出てくる怪獣なら、名前と姿がほぼ一致する。変わった名前がエースには登場する。まずアリブンタは、故・菅原文太を思い出させる。そしてカイテイガガン。話の内容はよく憶えてないが、釣り目で口の形が縦長の超獣だ。

エースでウルトラシリーズも4作目。このあたりになると、怪獣の数は、他の番組も含めて相当な数になるだろうから、デザインも大変ならネーミングも大変だったことだろう。いい加減に聞こえるネーミングも、時には出てしまうかな(笑)

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