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仮面ライダーV3(5) [ライダーV3/ ドクトルG編]

今回は、第13話《恐怖の大幹部ドクトル・ゲー!?》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;山田 稔


◆◆丹沢の牙ヶ岳(きばがたけ)に伝わるイノシシ男伝説を研究している城南大学の研究員吉村ヒデオは、フィアンセのヨウコを連れて牙ヶ岳に入山しようとしていた。

『ヨウコさん。今年の春は、30年ぶりにイノシシ男の現れる年なんです』
『あとはイノシシ男の写真を撮れば、すべてが揃うわけね!』

入山して早々、ヨウコが何かを見つけた。ヒデオはカメラを構えてシャッターを切る準備をしたが、ヨウコが何かに足を取られて動けなくなってしまう。

『ヒデオさん、早く写真を!このチャンスを逃したら、二度と写真は取れないかもしれないわ!私にかまわずに早く!』

ヒデオはカメラを構えて森の奥へと進んでいくが、悲鳴を上げた。
『ワァー!に、逃げるんだ、助けを呼んでくれぇー!』

ヨウコは助けを求めて下山し、イノシシ男の話を聞きつけた現地の正念ライダー隊員から、本部にイノシシ男の情報が入った。立花藤兵衛会長が詳しい情報を現地の隊員から聞いて、牙ヶ岳で遭難した人物が、志郎の後輩の吉村ヒデオらしいことが判明したのだ。

自分の後輩が遭難したと言う話を聞き、現地へ調査に向かった志郎。現地で出合った消防団員にイノシシ男の話を聞いてみた志郎は、イノシシ男を捕まえに山へ入った若い連中がひとりも戻って来ないこと、イノシシ男を見た者は村人でも殺されている、

などの情報を得るのだった。消防団員たちは恐怖におびえて、イノシシ男に関わりを持つことを拒んだ。
『あんた、今夜はあの娘さんを病院で守ってやるがいい。姿を見られたイノシシ男は、娘さんを狙ってくるに違いない・・・』

自分達は嫌だ、という消防団員。吉村ヒデオのフィアンセのヨウコの病室へ行った風見志郎は、隣室で寝ているヨウコが悲鳴を上げるのを聞いてすぐに駆け付けた。
『今、イノシシ男が窓の外に・・・』

『あなたは夢を見たんですよ、イノシシ男のことは忘れた方がいい!』
『夢なんかじゃありません!確かにいたんです!山で見たのと同じでした・・・』

『あの時ヒデオさんが写真さえ撮っていれば、イノシシ男の資料は完璧だったんだわ。そうすれば、風見さんだって信用してくれたのに・・・』

必死に訴えるヨウコの様子を見て、志郎はベッドの横で見張りをしながら、デストロンの暗躍を感じるのだった。翌朝、志郎は吉村の消えた場所へ行こうとして、ヨウコの病室へ入ってくる吉村に会うのだった。入ってくるなり、ヒデオは告げるのだ。

『イノシシ男なんていない!あれは伝説の動物だ。霧の中で迷ったときに、はっきり解った。あれはまぼろしなんだ。人間が勝手にこしらえた空想の産物だ』

ヨウコは、ヒデオが苦労して書き上げた論文はどうするのかと聞くと、あれは中止するとあっさり言うのだった。志郎はヒデオに触れた瞬間、強力な電流が流れているのを感じた。どうしてヒデオの体に電流が流れているのか?

吉村ヒデオは冷たい態度で突然帰ると言い出し、病室を出ていってしまう。志郎はすぐに後を追うが、ヒデオの姿を見失ってしまうのだった。

『ゲー作戦開始の前に、スーパー磁石のテストをせよ』
『了解だ! シャシャシャシャー!』

本部からの指令を受けた吉村ヒデオは怪人ジシャクイノシシに変身すると、近くの道路を走る車にスーパー磁石になっている左手をかざした。軽快に走っていた車が突然上昇していく。重さ1トンもある車を軽々と持ち上げる磁力を持つスーパー磁石。

今度は下に向けて車を落として、爆発する車。吉村を探してバイクを走らせていた志郎は、爆発音を聞きつけてやって来た。そこにはジシャクイノシシとデストロン戦闘員の姿があった!

ジシャクイノシシは、自分が吉村の姿で病院から乗ってきた車を、スーパー磁石で風見志郎の頭上へ落とした。
『風見志郎の死体は、まだ見つからんのか!』

志郎はV3に変身した。
『車を空へ飛ばした犯人はお前だな!物騒な磁石を付けて、都会の交通を混乱させるつもりか』

そうはさせないぞと、V3キックをお見舞いするV3に、左手のスーパー磁石で電磁バリアを張ってキックをはね返してしまうジシャクイノシシ。そして、V3の電子頭脳を狂わせるスーパー磁石の威力。

V3は苦しさのあまり崖下に落ちていき、大爆発を起こしてしまうのだった。しかし、V3は生きていた。26の秘密の一つ、「逆タイフーン」を使い、ダブルタイフーンを逆回転させて大旋風を作り、土煙を起こして自爆したようにみせかけたのだった。

危機は脱したが、志郎の体は3時間を経過しないと再びV3に変身出来ないようになっていた。

ジシャクイノシシの目的は、新幹線をスーパー磁石で破壊することだった。吉村ヒデオに姿を変えて東京へやって来たジシャクイノシシは、高層ビルの上から新幹線を狙う位置を確認していた。そこにバイクでやって来た風見志郎。

『風見先輩・・・』
『デストロンの連中に、先輩呼ばわりされる覚えはないぜ』

風見志郎は吉村を殴りつけて正体を暴こうとするが、恋人のヨウコが志郎の前に立ちはだかるのだった。
『止めて。お願いですから、ヒデオさんをそっとしておいてください』

志郎は、その男は本物のヒデオではないと言うのだが、信じられないヨウコ。だがヒデオは逆にヨウコを盾に取り、怪人に姿を変えるのだった(ヨウコは気絶してしまう)。志郎が変身しようとポーズを取るが、逆タイフーンからまだ3時間経過していなかったのだ!

ジシャクイノシシになぶり殺しにあった志郎は、遂に気絶してしまう。ジシャクイノシシは風見志郎を担ぎ上げると、地上数十メートルはあるビルの屋上から下落させてしまうのだった。
『とどめを刺してやる!』

志郎が真っ逆さまに落下しているその時、タイムリミットの3時間が経過した。落下していく風圧でダブルタイフーンが回転を始めた!V3に変身した志郎は、ビルの屋上へジャンプして、ヨウコを連れて逃げて行くジシャクイノシシの前に立ちはだかった。

ヨウコを助けだすと、戦闘員と戦っているうちに姿を消すジシャクイノシシ。ホッパーを使い捜索してみると、新幹線を狙うための小高い丘の上にいることが判明した。飛行できるハリケーン号が、V3をジシャクイノシシのいる丘の上まで連れていく。

ジシャクイノシシの左手のスーパー磁石を電撃チョップで破壊したV3。ジシャクイノシシは、日本に強力な怪人軍団を率いるドクトル・ゲーが上陸したことをほのめかすと、イノシシ・ダッシュ(体当たり)を食らわせてきた。

とっさにV3が崖下に隠れたため、数十メートル崖下を落下したジシャクイノシシは自爆して果ててしまう。

デストロン日本支部に響く声、Gの文字を背景に立つ盾と斧を持った謎の人物。
『ようこそ、ドクトル・ゲー。我がデストロンは、君の悪魔の知恵に期待している』

『このドクトル・ゲーが日本に来た以上は、仮面ラーイダV3など、一撃のもとにこの地上から抹殺してご覧にいれます』  (つづく)


★★★★★★★★★★★★
ドラマの導入部及び、事件に至るまでの展開と会話内容は、まるで新マンのバルダック星人と同じだ。イノシシ男が数十年ぶりに出現するという話、イノシシ男の姿を撮影しようとしてフィアンセが足を引っ張り、男性がイノシシ男を追いかけていき行方不明になるなど。これでは、V3(昭48)が新マン(昭46)の脚本をマネたと言われても仕方がないと思う。

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仮面ライダーV3(6) [ライダーV3/ ドクトルG編]

今回は、第14話《ダブルライダー秘密のかたみ》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;山田 稔

【前回までの話は・・・
怪人ジシャクイノシシの使命は新幹線をスーパー磁石で破壊すること以外に、ゲー作戦を遂行することであった。新幹線破壊はV3に阻止されたものの、大幹部を日本に上陸させるゲー作戦は無事遂行させた。大幹部ドクトル・ゲーとは、いかなる人物なのであろうか・・・】


◆◆国際警察のから少年ライダー隊本部の風見志郎へ宛てて、緊急通信が入った。相手はジョージ釜本と名乗り、ライダーV3に関する重大秘密が手に入ったので、今夜10時に三浦岬でそれを渡すという内容だ。志郎はそれが本当か、どうか判断に迷っていた。

ワナかもしれない。だがデストロンには、今使っている通信電波の波長は解らないはずだ。それを考えると本当の話かもしれない。

一方、同じ通信内容は、デストロン基地でも受信をしていた。大幹部ドクトル・ゲーが連れてきた怪人ガマボイラーは、ライダーV3を倒すためにはこの秘密を是が非でも手に入れたいと思った。

指定された三浦岬に午後10時にボートで上陸して来た男がいた。それに近づいていく3人の黒服の男達。
『風見さんの代わりの者です。我々は、少年ライダー隊青年部です』

そう言って騙そうとするデストロン戦闘員達。3人を不審に思った男・ジョージ釜本は情報を渡す気配を見せなかったため、戦闘員たちは気付かれたと思い、ジョージ釜本を捕まえて洞穴に連れていくのだった。

その様子を岩陰からじっと見ていた志郎は、情報が本物であることを確信するのだった。洞窟内でジョージ釜本はガマボイラーに攻められるが、なかなか口を割ろうとはしなかった。腹部に付いているコックを回して高圧蒸気で鉄を溶かしてみせ、脅しにかかるガマボイラー。

だが、V3が現れてガマボイラーたちを一蹴すると、ジョージ釜本を救出してライダー隊本部へと連れ帰るのだった。本部に着いたジョージ釜本は、靴のかかと隠した鉛製の入れ物を志郎に手渡した。

中には1枚の地図が入っており、地図のバツ印の地点にはライダーV3の致命的欠点が書かれた物が隠してあると、ジョージ釜本は言うのだった。

そんなことがなぜ解るのかと志郎が尋ねると、地図を拾ったのは偶然かもしれないが、地図に記された2行の数字の羅列が暗号であることに気付き、国際警察のコンピュータに解読させた結果だという。

志郎は地図に記された数字の羅列を見て、確かにこの暗号が使えるのはライダー1号2号だけだと断言した。地図はやはり本物だった。

(V3の致命的な欠点・・・ダブルライダーは地図の場所に一体何を残したんだ?)
志郎は心の中で、そうつぶやいた。

志郎は、地図とそこに記されたバツ印の位置を記憶すると、ライターの火で地図を燃やしてしまうのだった。デストロンに秘密を渡さぬためにも、これが一番いい方法なのだ。

地図に示された場所は、奥秩父であった。早速立花藤兵衛は車で、志郎はバイクでその方角へ向かった。風見達が動き出したことは、すぐにドクトル・ゲーに報告された。

『第五監視班より連絡。風見志郎・立花藤兵衛一行が、秩父方面に出発』
『ガマボイラーに連絡して、風見志郎から目を離すなと』

ドクトル・ゲーには、V3を倒せる自信があった。そのカギを握るのは、自分が連れてきた怪人ガマボイラーの切り札であった。

『デストロンが世界征服を成るか成らぬか。仮面ラーイダV3を消すことにある。ガマボイラー。一生に一度しか使えないあの装置を、使う覚悟はあるのか?』
『もちろんありますとも。V3を倒すためなら、俺は死んでも本望だ!』

ドクトル・ゲーが日本支部に上陸した時にガマボイラーと交わしたこの会話を、いよいよ首領の為に実践する時だと考えていた。

奥秩父の山に続く細い道路を、風見のバイクと藤兵衛の車が登っていく。デストロンの戦闘員達が見張っていることは、分かっている。二人は乗り物を降りると、登山道具を持って徒歩で向かうことにした。

後を付けてくる戦闘員達を志郎がまとめて片付けている間に、藤兵衛はひとりで目的の場所へ向かって進んでいく。渓流で一息入れていると、ガマボイラーが出現した。ピッケルで立ち向かう藤兵衛。だが藤兵衛では敵う訳もなく、捕らえられてしまう。

『もがいても無駄だ、立花藤兵衛!』
『何!デストロンの改造人間がどんなに力を発揮しても、ライダーV3には勝てぬ!』
『V3に負けてもいいのだ。だがV3が俺に勝った瞬間から、ライダーV3には死が訪れる。分からんだろうがな!』

ガマボイラーは捕らえた藤兵衛に、V3が自分と戦えばV3も死ぬと告げるのだった。ガマボイラーに勝利した瞬間にV3が死ぬとはどういうことなのか?

一方、行方不明の藤兵衛を探しに沢を捜索する志郎は、岩の上に置かれた藤兵衛のピッケルを発見する。そしてその数十メートル先に、木に鎖で縛られた立花藤兵衛を見つけるのだった。

助けだした途端にガマボイラーが現れ、志郎に変身するよう促すのだった。
『ヤツは得体の知れない力を持っている。変身するな、志郎!いかん、変身するな!』

藤兵衛の言葉に耳を貸さずに、志郎は相手の誘いに乗って変身してしまう。ガマボイラーは左胸のコックを回して高圧蒸気を吹きだして攻撃してくる。接近戦に持ち込みたいガマボイラーは、距離を取るV3に「かかって来い」と挑発する。

そして二人が組み合った瞬間、ガマボイラーの口から白い粘性のある液体がV3の顔面にかかった。
『やった!とうとう俺の作戦は・・・成功したぞ!』

喜ぶようにして、ガマボイラーは自爆した。ガマボイラーに勝利したV3の前に出現したドクトル・ゲー。
『お前がデストロンの大幹部、ドクトル・ゲーか!』
『ラーイダV3。いよいよお前の最期が来たようだな!』

このチャンスを逃すまいとするV3は、ジャンプしてドクトル・ゲーに近づき戦おうとするのだが、キックもパンチも簡単に跳ね返されて通用しない。
『どうした、V3』

『力が・・・力が抜けていく・・・』
『驚いたかV3。やっと気付いたようだな。ガマボイラーの体液を浴びれば、お前のエネルギーは自然に失われる。ガマボイラーの死は、貴様の死でもあるのだ!』

斧を振りかざして襲ってくるドクトル・ゲーに、体に力が入らないV3は防戦一方だった。遂にドクトル・ゲーの一振りの斧で足を滑らせたV3は、全エネルギーを放出して爆発のような大きな水しぶきをあげ、滝つぼに消えていった。V3に再び立ち上がる力はあるのだろうか?! (つづく)


★★★★★★★★★★★★
デストロンが風見志郎や立花藤兵衛の動きを監視していることは分かっているのだから、地図を燃やしたあとその場所へ行かないことが一番いいと思う(封印)。一方で、風見志郎がV3の欠点を知りたいと思う気持ちも分かるけどね。

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仮面ライダーV3(7) [ライダーV3/ ドクトルG編]

今回は、第15話《ライダーV3 死の弱点》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;塚田正煕

【前回までの話は・・・
ダブルライダーが残した形見にV3の弱点が記してあることを知った風見志郎は、立花藤兵衛と共に形見を探しに出かけた。だが、強敵ガマボイラーの決死の攻撃でエネルギーを奪われ、さらに大幹部ドクトル・ゲーに襲われて滝つぼの中へ落ちていった・・・】


◆◆ドクトル・ゲーの攻撃によって滝つぼへ落ちたV3の死体を探すデストロン戦闘員達。だが、V3は見つかっていない。立花藤兵衛も必死に志郎を探していたが、手がかりすらない。

滝つぼへ落ちたことでとどめを刺されずに逃げることができたV3だったが、最後のエネルギーまで使い果たした志郎は、水から上がって岩の上で休むのがやっとであった。

『どうしました?大丈夫ですか?』
父のいる山小屋へ向かう途中の若い女性が、瀕死の志郎を発見して声をかけた。その志郎のすぐ上の山路を登っていく藤兵衛。志郎はそれを見ていながら声が出せず、気絶してしまうのだった。

女性は志郎を見つける直前に、人相の怖い男から「負傷した若い男を見かけませんでしたか」と訊かれたので、志郎のことだと思い、狙われていると思ってじっとしていたのだ。

志郎が目を覚ますとそこは山小屋の中で、山で出会った若い女性と老齢の男性が見守っていた。
『ここは・・・』
『どんな事情があるかは知らぬが、そのままにしていた方がいい。今動くのは無理だ』

『あなたのことでしょ?さっき、気味の悪い人が探していました・・・』
『オレのことだ・・・デストロンめ!』

デストロンという言葉を聞いた娘と父親は、顔がこわばっていた。そんなことには気付かない志郎は、自分がここに居れば迷惑がかかるからと、山小屋を去ろうとする。だが、何か音がしたので、娘と父親は床にある隠しトビラを開けると、床下の倉庫へ入るよう志郎を促すのだった。

案の定、娘が峠で出会った気味の悪い男が、山小屋にやって来た。
『さっきの娘か・・・』
『何ですかな。これは私の一人娘です』

男はいろいろ訊いていたが、白を切る二人。男は「邪魔をしたな」と言って、山小屋を出ていくのだった。ジッと隠れていた志郎は、床下の倉庫の中でデストロン・マークのついた木箱を見つける。男の姿が小屋から見えなくなったのを確かめ、二人は志郎を床下から引っ張り上げた。

『教えてください。貴方は何者なんです?地下の箱にデストロンのマークが・・・』
『あれをごらんになったのですか・・・私はデストロンに捕らえられ、彼らに利用されていた者なのです』

カツラを取った姿をみた志郎は、それが原子物理学の岡島博士であることに気が付く。ある人物に救い出されて以来、人目を避けてこの山小屋に住むようになっていたのだった。

『聞いたぞ、デストロンの脱走者め。風見志郎!貴様たち!バーナーコウモリの目を誤魔化すことはできん!』

先程訪れた気味の悪い男は、バーナーコウモリの人間体であった。山小屋から去るふりをして、密かに屋根の上に隠れていたのだ。

岡島博士は、バーナーコウモリが「風見志郎」の名を呼んだ時に反応した。
『(この男が)かざみ・・・しろう・・・』

志郎は助けられた恩義を感じ、今度は自分が助ける番だと言って、傷ついた身体で立ち上がるのだった。山小屋を出て、バーナーコウモリの前に出ていく志郎。弱っている志郎は戦闘員達に対してもいつもの力が出せずに、崖から転落してしまう。

『ヤツはガマボイラーにエネルギーを奪われた身体だ。とどめを刺してやる!』
バーナーコウモリは高温の炎を口から吐いて、志郎へ迫る。志郎には変身するしか窮地を脱する方法が無い。

『へんしん・・・ブイスリー! トォーッ』
ガマボイラーの力は、長い時間は持たなかったようだ。V3は、バーナーコウモリと互角に戦えた。バーナーコウモリは当てが外れ、逃げて行くのだった。

志郎は、地図に示された問題の地点へとやって来た。
『ダブルライダーが俺に残した“秘密”の隠し場所は、確かにこの位置だが・・・』

そこに、猟銃を持った岡島博士と娘のタマミがやって来た。岡島博士は、志郎がV3の秘密を探しにやって来たことを知っていたのだ。

『探しても無駄でしょう。私を助けてくれたのは、仮面ライダー1号と2号だった。その時私は、“V3の秘密”の在りかを風見さんへ知らせてほしいと、ダブルライダーからその場所を聞かされたのです』

『それで、ダブルライダーの形見はどうしましたか?』
『私は万が一の時に、デストロンとの取引に使うつもりでいました・・・』
『博士。デストロンのやり方は解っているはずだ!勇気を出して、デストロンと戦うんです!』

志郎の話をそばで聞いていた娘のタマミも、父を説得した。
『隠した場所へ、ご案内しましょう』

志郎は、立花藤兵衛が自分を探しているかもしれないことを二人に話した。志郎を発見した時に、すぐ近くを通った藤兵衛の顔をタマミが見ていたことを話すと、タマミに藤兵衛への連絡役を頼み、志郎は岡村博士と共に形見を隠した場所へ向かった。

二人と別れてすぐに、タマミがバーナーコウモリに襲われた事に気付いた志郎と博士は、猟銃でバーナーコウモリを狙った。右肩を撃ちぬかれたバーナーコウモリは、負傷して姿を消してしまうのだった。

「ダブルライダーの形見」を隠した洞窟の中へ入り、目印の石を動かして、岡村博士は鉄製の入れ物に入った箱を見せる。志郎は、箱の中から出てきたテープレコーダに付いた片耳イヤホンを自分の左耳に入れると、スイッチを押した。

イヤホンから流れてくるV3の弱点を告げる音声は4つ。志郎は、4つ目の弱点に覚えがあった。ジシャクイノシシとの戦いで逆ダブルタイフーンを使った時、変身できるようになるまで3時間のタイムリミットが必要だったのだ。

『これがデストロンに知れたら、大変なことになる・・・』
志郎と岡島博士が洞窟から出ようとした時、洞窟が突然崩れて、後から歩いていた博士が生き埋めになってしまった。

洞窟を崩したのは、バーナーコウモリの仕業だった。早く助け出さないと空気が無くなり、博士は窒息死してしまう。志郎はこの岩を砕くには、逆ダブルタイフーンでエネルギーを放出して吹き飛ばす以外には無いと思った。

V3に変身しようとした時、バーナーコウモリが現れて襲ってきた。変身して早くバーナーコウモリを倒し、博士を救出するしかない。

だが、巨大な岩石を破壊するために逆ダブルタイフーンを使えば、3時間は変身出来ないのだ。木の枝からぶら下がり、V3を翻弄するバーナーコウモリは、口から炎を吐いてV3を苦しめる。
『そうだ、バーナーコウモリと一緒にあの岩を砕くんだ』

バーナーコウモリを洞窟付近に追い込むと、逆ダブルタイフーンでエネルギーを放出した。
『V3逆ダブルタイフーン!』

ベルトにある二つの風車が光りながら逆回転して、放出されたエネルギーがバーナーコウモリもろとも洞窟の岩石を吹き飛ばしてしまうのだった。

空気が無くなる前に、洞窟から岡島博士を助けだした志郎。こうして、V3の弱点が録音されたダブルライダーの形見は、洞窟の中で完全に埋まってしまった。志郎が岡島博士に感謝していると、タマミが立花藤兵衛を連れてきた。みんな無事であった。

『おやっさん。ダブルライダーの形見は、デストロンに知られずに済みました』
志郎の肩をポンポンと二回叩いて、喜ぶ立花藤兵衛だった。 (終わり)


★★★★★★★★★★★★
珍しい人物が登場していたこの回。岡島博士の娘・タマミ役で出演していた泉陽子氏は、かつてスポ根ドラマ・『サインはV』に泉陽子役で出演していた女性である。ジュン・サンダースの死んだあと立木大和に入ってきた選手で、身長が低いために付いたあだ名が「ミリ」であった。(我ながら、よく覚えているね!)

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仮面ライダーV3(8) [ライダーV3/ ドクトルG編]

今回は、第27話《生き返ったゾル・死神・地獄・ブラック》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;山田 稔


◆◆精進湖(しょうじこ)で父親と一緒に釣りを楽しんでいた少年ライダー隊員の正太郎は、釣り場を探して移動しているうちに、不思議な音が聞こえてくる洞窟を発見した。中へ入ってみると、薄暗い洞窟内に4つの石棺があり、蓋にはデストロンのマークが!

そのうちの1つを開けてみて驚く正太郎。ショッカー怪人のドクダリアンが入っていたのだ。後から洞窟へ入ってきた父に見張りを頼んで、正太郎はライダー隊に連絡しに行くために、電波が届かない洞窟を出て行った。

洞窟を出た所で、正太郎は無線機になっているライダー隊のペンダントで、この事を本部へ緊急連絡した。立花藤兵衛が話を聞き、風見志郎がバイクですぐにその場所へ向かった。

洞窟の入口付近で待っていた正太郎に会った志郎は、すぐに洞窟内へ案内してもらったのだが、4つの石棺はもぬけのカラで、洞窟内には瀕死の重傷を負った正太郎の父が倒れていた。

急に洞窟内が崩れ出したので、志郎は正太郎に逃げるよう促し、正太郎の父を担いで志郎も逃げだすのだった。

そこへデストロン怪人・ワナゲクワガタが襲ってきて、志郎は川へ落ちてしまう。だが志郎はV3に変身して、ワナゲクワガタに立ち向かった。怪人の投げる輪投げの輪がV3の首にかかり、ギリギリと締め上げていく。

だが、この程度の武器はV3には通用せず、引きちぎってしまう。ワナゲクワガタは目潰しを使って、V3から逃げるのだった。

だが、ホッパーを打ちあげて、逃げていくワナゲクワガタの車のあとをハリケーン号で追うV3。車は、古い倉庫の前で止まっていた。

ハリケーン号を停めて、中へ入ったV3に襲いかかるのは再生怪人イモリゲスとシオマネキング。
『俺たちは貴様を倒すために、地獄からよみがえったのだ!』

その様子をモニターで観ているドクトル・ゲーと四人の大幹部たち。
『これがデストロンの最大の敵、仮面ラーイダV3。ご感想はいかがかな、ゾル大佐、死神博士、地獄大使、ブラック将軍』

『ライダーV3か。なかなかやる!』(ゾル)
『しかし我々悪魔の大幹部五人が、力を合わせてライダーV3を倒せということのほどではないぞ!』(地獄)

『地獄大使の言う通りだ。わしの誇りが許さん』(死神)
『首領の考えを、お聞かせ願いたい』(ブラック)

『ショッカー、ゲルショッカーの大幹部諸君!まぁ、そう結論を急ぐものではない。何故デストロンの再生技術を使って諸君を生き返らせたか、解るか?』

『ドクトル・ゲーに代わって、デストロンの指揮を執れというご命令かな?!・・・』(地獄)
『何をバカなことを!』(ゲー)
『あり得る話だ・・・』(死神)

『内輪もめは、止めろ!大幹部全員に集合してもらったのは、日本全滅作戦を開始するためだ』
デストロン科学陣が新しく開発した毒ガス兵器「ギラードガンマー」で、日本を全滅させようと企むデストロン首領。この毒ガスをまけば、どんな防毒マスクを着けていても効かないのだ。

首領は、ドクトル・ゲーに東京を、ゾル大佐には北海道を、九州方面は地獄大使が、大阪地区は死神博士、そして中国地方はブラック将軍に指揮を執らせるつもりなのだ。作戦行動の開始日は、ドクトル・ゲーが東京を全滅させる日、つまり今日だった。

『準備はいいな、ドクトル・ゲー!』
『お任せ下さい、首領』

東京の城東地区に、デストロンマークの付いたタンクを背に乗せたトラックが走ってきた。防毒マスクをした二人のデストロン戦闘員が降りてくると、一人がタンクのコックを開け、もう一人がガスのホースを持っている。

車を走らせた戦闘員は、車の背に乗せたタンクから黄色いガスが放出され、車の通り道にそれは広がっていった。バタバタと倒れる人々。子供大人も男女を問わずに、バタバタと倒れていく。

正太郎の父は病院に収容され、医師の診断を受けていた。それによると、呼吸は止まっているが心音は正常だと言う。なにか未知のガスを吸ったのかもしれないという医師。

城東地区で、原因不明の呼吸困難患者が続出しているという情報を受けた志郎は、町に入った。恐ろしい景色が、志郎の前に広がっていた。数百人の人達が、道路や公園、店内で倒れているのだ。志郎は声をかけて体をゆすってみるのだが、誰もが息をしていない。

『君、君。もしもし・・・皆、死んでいる』
すると、どこからか助けを呼ぶ声がする。声のする方角を探し出した志郎は、家の中で呼吸困難に陥り苦しがっている中年男性を発見した。

病院へ連れていこうとして、志郎が男性に背中を貸した時、男は志郎の首を絞めてきた。
『待っていたぞ、風見志郎!』

男の正体は、ワナゲクワガタだった。首に輪投げを巻かれて苦しむ志郎は、V3に変身しようとしたが遂に倒れてしまう。

デストロン基地では、ドクトル・ゲーが東京地区における毒ガス作戦の様子を、大幹部4人にモニターで見せていた。

『どうです、ギラードガンマーの威力は』(ゲー)
『大したものだ。ところで、我々があのガスを吸った時はどうなる?』(地獄)
『解毒剤を用意してある。おい、解毒剤を持って来い』(ゲー)

ドクトル・ゲーが戦闘員に命令している時に、風見志郎を捕まえたと言って、ワナゲクワガタが戻ってきた。
『バカに簡単に捕まったもんだな!』(ブラック)

白い布を被せられ、担架で運ばれてくる風見志郎。だが布を取ってみると、担架に乗せられていたのは風見志郎ではなく、気絶した戦闘員だった。

ドクトル・ゲーの指図で解毒剤を持ってきた戦闘員がドクトル・ゲーに解毒剤のビンを差し出したそのとき、ワナゲクワガタの左隣に立っていた戦闘員が、そのビンを素早く手に取った。
『誰だ、貴様!』

その戦闘員は、笑いながらマスクを脱いだ。
『ハハハハ、ショッカー並びにゲルショッカー大幹部の諸君、私が風見志郎だ。この解毒剤はもらっていくぜ!』

基地から脱出しようとする志郎の前に、よみがえった怪人達ヤモリゲス、ドクダリアン、ウニドクマ、シオマネキングが立ちはだかった。

V3に変身した志郎。だが、ショッカー4怪人に加えデストロン怪人ワナゲクワガタと、ドクトル・ゲーに率いられたゾル大佐、死神博士、地獄大使、ブラック将軍の4大幹部がライダーV3を囲んでいた。

果たして、V3は解毒剤を持ち帰ることが出来るのか?ドクトル・ゲーの日本全滅作戦を阻止することは、できるのか。 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
まさに、悪のオールスター勢ぞろい!デストロンの首領が、ショッカー、ゲルショッカーと同じだからこそできる、神業的復活劇だね!
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